オプジーボ(ニボルマブ)の安全性と有効性は?全27の臨床試験のメタアナリシス

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免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブオプジーボ、抗PD-1抗体)の快進撃がとまりません。

現在、日本におけるオプジーボの適応疾患は、メラノーマ、非小細胞肺がん、および腎細胞がんに広がり、さらにホジキンリンパ腫および頭頸部がんについても承認申請をしています。

また食道がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫(脳腫瘍)、卵巣がん、尿路上皮がん、悪性胸膜中皮腫、胆道がん(胆管がんなど)を対象とした臨床試験が進行中です。

これまでの研究では、様々ながんに対して生存期間を延長するなど、その高い効果に注目が集まる一方、その安全性(副作用)についてはあまり詳細な検討はありませんでした。

今回、メタアナリシスによってニボルマブの臨床試験を総合的に解析し、その安全性と有効性について検討した論文が報告されましたので紹介します。

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ニボルマブの27の臨床試験を対象としたメタアナリシス

中国の研究者らは、様々ながんに対する27のニボルマブを用いた臨床試験をメタアナリシス(複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること)にて解析し、インターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー(International Journal of Cancer)のオンライン版(2016年11月4日)に報告しました。

Safety and efficacy of nivolumab in the treatment of cancers: A meta-analysis of 27 prospective clinical trials. Int J Cancer. 2016 Nov 4. doi: 10.1002/ijc.30501. [Epub ahead of print]

この27の臨床試験は、2010~2016年間でに行われたもので、全患者数は5551人でした。このうち、3605人がニボルマブの治療768人が抗がん剤治療を受けていました。

治療の対象となったがんの種類には、肺がん、メラノーマ、腎細胞がん、卵巣がん、ホジキンリンパ腫、膠芽細胞腫(グリオブラストーマ)、肝細胞がん、食道がん、および胃がん(または食道胃接合部がん)が含まれていました。

ニボルマブの安全性

ニボルマブのすべての有害事象(副作用)の発生率は65%であり、このうち重症(グレード3)のものは12%でした。

ニボルマブに関連した死亡率は0.25%でした。

最も頻度の高い有害事象(すべてのグレード)は、けんたい感(25.1%)、発疹(13.0%)、かゆみ(12.5%)、下痢(12.1%)、嘔気(11.8%)および無力感(10.4%)でした。

また、最も頻度の高いグレード3以上の有害事象は低リン血症(わずかに2.3%)とリンパ球減少(わずかに2.1%)でした。

ほぼすべての有害事象のリスクは、ニボルマブの単独治療群で抗がん剤治療群より低かったとのことです。

ニボルマブの有効性

ニボルマブの総合分析した客観的奏功率(腫瘍が完全に消失した完全奏効(CR)と30%以上小さくなった部分奏効(PR)の合計)は26%6ヶ月の時点での無増悪生存率(腫瘍が進行しないで生存している患者の割合)は40%1年時全生存率52%でした。

ニボルマブが効きやすいといわれるPD-L1が陽性の患者におけるニボルマブの奏功率は、陰性の患者に比べて2.34倍高くなっていました。

コントロールの化学療法(抗がん剤)治療に対するニボルマブの有効性のオッズ比(ここでは効果がどれだけ高いか)は、奏功率が2.77倍、6ヶ月の時点での無増悪生存率は1.97倍、1年時の全生存率は1.87倍という結果でした。

まとめ

以上の結果より、ニボルマブ(オプジーボ)の安全性は高く、有害事象や関連死は許容範囲でした

治療効果については、ニボルマブの単剤治療は化学療法(通常の抗がん剤治療)に比べて効果が高く、有害事象も少ないという結果でした

色々ながんに対する臨床試験をまとめた報告ではありますが、オプジーボは従来の抗がん剤に比べて効果が高いだけでなく、副作用が少ないことも示されました。

今後ますます適応が拡大し、多くの進行がん患者さんにとって長期生存の夢をかなえる治療となることを願っています。

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