執刀する外科医の年齢で合併症、手術死亡率、生存率が変わる!食道がん手術での解析

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食道がんの治療には外科的切除が重要な役割を占めますが、手術は技術的に難しく、また時間がかかる手技でもあります。したがって、他の手術と比べ、術後の合併症や死亡率も高いと報告されています。

したがって、食道がんの手術には、経験豊富な外科医の技術的・身体的能力、また忍耐力など精神的な能力が必要とされます。

では、実際にはどのくらいの年齢の外科医に執刀してもらうのがベストなのでしょうか?

今回、外科医の年齢が、食道がんの手術後の短期および長期の死亡率(生存率)に与える影響について調査した興味深い研究結果を紹介します。

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外科医の年齢と食道がん手術後の予後との関係

Surgeon Age in Relation to Prognosis After Esophageal Cancer Resection. Ann Surg. 2017 Apr 7. doi: 10.1097/SLA.0000000000002260. [Epub ahead of print]

スウェーデンの多施設において、1987年から2010年までに食道がんに対して手術を行った患者を対象とし、2016年まで経過観察したデータを解析しました。

全部で139人の外科医によって手術を受けた1761人の食道がん患者について調査しました。外科医の年齢と手術成績(90日間死亡率、5年全死亡率、5年疾患特異的死亡率)との関係について解析しました。

結果を示します。

■ 術後90日間死亡率(術後の90日以内に合併症などで死亡した割合)と外科医の年齢との関係では、2つの変化するポイント(43歳以上で減少、56歳以上で増加)が見られました。
■ 5年全死亡率(5年以内の全ての原因での死亡)と5年疾患特異的死亡率(5年以内の食道がんが原因となった死亡)は、52歳以上で減少し、56歳以上で増加傾向にありました。そこで、外科医の年齢によって3つのグループ(51歳以下、52~55歳、56歳以上)に分けました。
■ 52~55歳の外科医執刀のグループと比べ、51歳以下の外科医執刀のグループの90日間死亡率(およそ1.7倍)および5年全死亡率の増加(1.2倍)を認めた。
■ 52~55歳の外科医執刀のグループと比べ、56歳以上の外科医執刀のグループの90日間死亡率(およそ2.4倍)、5年全死亡率の増加(1.3倍)、および5年疾患特異的死亡率(およそ1.2倍)の増加を認めた。

これらの結果より、食道がんの手術を51歳以下と56歳以上の外科医が執刀した場合、短期および長期の死亡リスクが増加する可能性があると結論づけています。

まとめ

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食道がんの手術後の死亡率に、執刀する外科医の年齢が関係するという論文でした。

要するに、「食道がんの手術を受ける場合には、50歳代前半の外科医に執刀してもらうほうがよい」ということでしょうか。

私も外科医(まだ50歳以下ですが・・・)ですので、なんとなく経験的に感じることではありますが、データとして示されると納得せざるを得ませんね。

もちろん、年齢だけでなく外科医個人の経験値や体力、精神力(忍耐力)などにもよりますが、(とくに食道がんの手術など難易度の高い手術では)やはりベテランと呼ばれる年齢の外科医に執刀してもらうのがベストのようです。


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