大腸がんの患者さんは胃の腫瘍(胃癌・胃腺腫)にも注意!上部消化管内視鏡検査のすすめ

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大腸がんと胃がんは、世界的にも、また日本においても非常に多いがんです。特に大腸がんは日本でも増加傾向にあります。

以前より、大腸にがんやポリープがある患者さんでは、上部消化管の病変(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなど)を合併している確率が高いという報告がありました。つまり、大腸がんにかかった人は、胃がんにもなりやすいと言われています。

しかし、「大腸がんの患者さんのうち、どのくらいの人が胃がんになるのか?」といった具体的な検討はあまりありませんでした。

今回、大腸がんの患者さんに上部消化管の内視鏡検査を行い、胃の腫瘍病変(胃がんまたは胃腺腫)の発生率を評価した研究結果が報告されました。

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大腸がん患者における胃腺腫と胃がんの頻度および危険因子

Prevalence and Risk Factors of Gastric Adenoma and Gastric Cancer in Colorectal Cancer Patients. Gastroenterol Res Pract. 2016;2016:2469521. doi: 10.1155/2016/2469521. Epub 2016 Dec 26.

この研究では、大腸がん患者で外科切除を受けた患者のうち、診断時に上部内視鏡検査を受けた142人(このうち、大腸がんの手術後に追跡の上部内視鏡検査を受けた129人)を対象としました。

一方、健康診断で上部内視鏡検査を受けた人(大腸がんのない人)から426人をランダムに選び、コントロールとして比較対象としました。

これらの2つのグループにおける上部内視鏡検査の結果について調査しました。なお、今回は良性のポリープなどは除外し、胃がんと前癌病変の胃腺腫(せんしゅ)だけを胃の病変としました。

また、大腸がん患者さんが胃がんを発症する危険因子についても調査しました。

結果を示します。

■ 大腸がん患者では、診断時に胃腺腫/胃がんを同時に発見された割合は9%(142人中13人)であり、コントロール群の2%(426人中9人)と比べて有意に高かった。
■ 追跡期間中の上部内視鏡検査では、大腸がん患者が胃腺腫/胃がんを指摘される割合は17%(129人中22人)であり、コントロール群の2.6%(417人中11人)と比べて有意に高かった(P < 0.001)。
■ 合わせると、24.6%(35人)もの大腸がん患者さんが同時性(大腸がんと同時に)または異時性(大腸がんの後)に胃腺腫/胃がんを発症し、コントロールの4.7%(20人)と比較して有意に高い頻度であった(P < 0.001)(下図)。

胃がん胃腺腫発生率大腸がん患者

■ 胃がん/胃腺腫を発生する危険因子は、年齢アルコール歴、および大腸がんの分化度(組織の悪性度)であった。

以上の結果より、この研究では大腸がん患者のおよそ25%が胃がん(または前癌病変である腺腫)を発生しており、一般の人に比べておよそ5倍もリスクが高いという結果でした。

まとめ

大腸がんの患者さんは、胃の前癌病変や胃がんを合併する確率が高いことが示されました。

最近では大腸がん患者さんが増加し、また治療の進歩に伴い長期生存されるサバイバーの方も増えています。このようなサバイバーの方は、胃がんを早期に発見するため、少なくとも年1回の上部内視鏡検査(胃カメラ)を受けることをおすすめします。

また、特に高齢でアルコールを飲む人では胃がんのリスクが高いようですので、気を付けましょう!


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