レスベラトロールの免疫を介した新たな抗がん効果とは?乳がんに対する実験データ

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赤ワインやブドウの皮に含まれているレスベラトロール(resveratrol)は、長寿遺伝子(サーチュイン)を活発化することで知られているポリフェノールの一種です。

動物を用いた実験では、レスベラトロールによって寿命が延びることが示されており、アンチエイジングのサプリメントとして期待されています。

また、レスベラトロールのがん予防効果にも注目が集まっており、その強力な抗がん作用が世界的な科学雑誌「サイエンス」に発表されました。しかしながら、そのがんに対する抑制メカニズムについてはまだ明らかにはなっていません。

今回、「レスベラトロールが乳がんに対して、免疫の働きを介してがんを抑制する」という全く新しいメカニズムが報告されました。

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レスベラトロールの免疫(ナチュラル・キラー細胞)を介した新たながん抑制メカニズム

Resveratrol promotes MICA/B expression and natural killer cell lysis of breast cancer cells by suppressing c-Myc/miR-17 pathway. Oncotarget. 2017 Jul 22. doi: 10.18632/oncotarget.19445. [Epub ahead of print]

本研究では、試験管およびマウスにおけるレスベラトロールの抗がん効果を、がん免疫(とくにナチュラル・キラー細胞)との関係から明らかにしています。

ちなみに、免疫細胞の中でも、まず最初にがんに攻撃を仕掛けるのは、細胞傷害性リンパ球の一種であるナチュラル・キラー細胞(NK細胞)です。このNK細胞が血液にのって全身をパトロールし、がん細胞を見つけては除去しています。

この研究でわかった新たな知見について、簡単にまとめます。

1.レスベラトロールは、(過去の報告と同様に)乳がんの増殖を抑制する

レスベラトロール乳がん抑制マウス

2.レスベラトロールは、乳がん細胞のMHC(主要組織適合遺伝子複合体)クラスI関連タンパクであるMICAおよびMICBの発現を高める

レスベラトロール乳がんMICAB上昇

このMICAおよびMICBは、がん細胞を攻撃する免疫細胞が、がん細胞を見つけるときの目印となるものです。つまり、このことによって免疫細胞ががんを見つけやすくなると考えられます。

3.MICAおよびMICBの発現上昇は、ナチュラル・キラー細胞(NK細胞)によるがん細胞の殺傷を促進する
4.レスベラトロールは、MICAとMICBの発現を抑制するマイクロRNA(遺伝子発現を抑制する効果を持つ21~25塩基程度の一本鎖RNA)のmiR-17を抑制することによって、MICAとMICBの発現を上昇させる。

ちょっと複雑になってきましたので整理します。

レスベラトロールが、がん細胞のマイクロRNAのひとつmiR-17を抑制する

これによってがん細胞のMICAとMICB(免疫細胞にとっての目印)の発現が高まる

がん細胞の目印が増え、NK細胞によって発見されやすくなる

NK細胞によるがん細胞の殺傷が促進

腫瘍の増殖抑制という流れになります。

まとめると、レスベラトロールががん細胞の目印であるMICAとMICBの発現を高め、ナチュラル・キラー細胞による乳がん細胞の殺傷を促進することが示されました。

この実験結果より、レスベラトロールは、乳がん患者のがんに対する免疫の力を高める可能性があると結論づけています。

今後のさらなる研究に期待したいですね。


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