がん患者さんの自殺を防ぐために:乳がん患者における自殺の危険因子とは?

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多くのがん患者さんが、がんの告知、治療、再発、あるいは余命告知などに際し、多大な心理的ストレスにさらされます。

このような中、自殺を考える患者さんも少なくありません。

実際に、がん患者さんの自殺率は、一般の健康な人に比べて2倍以上であるといわれています。

がん患者さんの自殺を防ぐためには、まずは危険因子を知り、どのような人が自殺に追い込まれやすいのかを把握することが重要です。

今回、海外から乳がん患者における自殺の危険因子についての研究結果が報告されました。

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乳がん患者の自殺の傾向と関連する危険因子について

Trends in incidence and associated risk factors of suicide mortality among breast cancer patients. Psychooncology. 2017 Oct 21. doi: 10.1002/pon.4570. [Epub ahead of print]

本研究では、乳がん患者における自殺率が高いことより、その傾向や危険因子を明らかにすることを目的としたものです。

1973年から2013年までの40年間に、アメリカのがん登録データベース(SEERデータベース)に登録された乳がん患者474,128人について調査しました。

自殺率および関連する患者背景などについて解析を行いました。結果を示します。

■ 乳がん患者474,128人中、773人(0.16%)が自殺を図っていました。

■ 解析の結果、以下の因子が自殺率の上昇と関連していました。

  • 若年(30歳未満:6.34倍、30~49歳:10.64倍、50~69歳:4.7倍)
  • 性別(男性:4.34倍)
  • 人種(白人・黒人以外:1.39倍)
  • 配偶者の有無(独身:1.35倍、別離/離婚/死別:1.25倍)
  • 治療法(手術による治療:2.13倍)
  • 診断後早期(1年目:4.67倍、2年目:2.35倍)

以上の結果より、乳がん患者における自殺率増加の危険因子として、若年男性人種配偶者の有無手術、および診断後1年以内が自殺の危険因子であることが示されました。

日本におけるコホート研究(JPHC研究)でも、がん診断から1年以内は自殺のリスクが高いという結果でした(Psychooncology. 2014 Sep;23(9):1034-41)。

がん患者さんの自殺を防ぐには?

日本人の2人に1人はがんにかかるといわれる時代にあって、がん患者さんの自殺についてはあまり問題として取り上げられてきませんでした。

がん診断や治療の急速な進歩の反面、がん患者さんの心のケアは軽視され、およそ十分とは言えない現状です。

がん患者さんの自殺を防ぐためには以下のことをおすすめします。

がん患者さんへ

ストレスや心配事に関してはどんな些細なことでも主治医や看護師に話してみましょう

あるいは、お住まいの地域の「がん診療連携拠点病院」のがん相談支援センターでは、がん患者さんが直面する生活や仕事の問題に関する相談窓口もありますし、カウンセリングなどの情報を入手することができます。

ひとりで悩まず、とにかくまわりの人に話してください。

がん患者さんのご家族の方へ

がん患者さんの悩みに傾聴し、心理的苦痛を理解しようとする共感的態度で接することが重要です。

また家族やまわりの人ががん患者さんの自殺念慮(希死念慮)のサインに早期に気づくことが重要です。

主治医へ相談することや、心のケアを専門とする精神科(精神腫瘍科)心療内科の早期受診が自殺の防止につながることもあります。

いずれにせよ、がん患者さんには「心のケア」が必要です


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