がん患者さんにみられる黄疸(おうだん)の原因、治療、予後(余命)について

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がん患者さんにみられる症状のひとつとして、黄疸(おうだん)があります。

黄疸とは、血液中のビリルビンという色素が増加することにより、皮膚や眼球(白目の部分)が黄色くなる状態のことです。

がん患者さんにみられる黄疸の原因はさまざまで、がんそのものが原因となるものや、治療(薬剤)の副作用としておこる場合もあります。

黄疸は悪化すると命にかかわるため、胆汁を流す処置(胆道ドレナージ)などの治療が必要となります。

一方で、がんの末期に出現した黄疸には対処できないことも多く、この場合、余命は短くなります。

今回は、がん患者さんにみられる黄疸について、その原因、治療、および予後(余命)について解説します。

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黄疸とは?

黄疸とは、血液中のビリルビン(赤血球中のヘモグロビンが壊れてできる胆汁色素:正常では1mg/dl 以下)が上昇した状態です。

黄疸は、まず初期には眼球が黄色くなり、その後皮膚へと広がっていきます。

血清ビリルビン値が3.0 mg/dl 以上になると、肉眼的にはっきりと全身が黄色くなってきます(顕性(けんせい)黄疸といいます)。

同時に、尿が濃くなる(紅茶のような色の尿)、全身のきつさ(倦怠感)、皮膚のかゆみなど他の症状が出現することもあります。

がん患者にみられる黄疸の原因

がん患者さんにみられる黄疸には、おおきく分類して以下の3つの原因があります。

1.がんによる胆道の閉塞

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腫瘍(あるいは転移したリンパ節)によって胆道(肝臓でつくられた胆汁が腸まで流れる通路)が塞がれることで黄疸になります。これを閉塞性黄疸(へいそくせいおうだん)といいます。

胆道が閉塞すると、胆汁中のビリルビンが血液中に逆流します。

胆道のどの部位が閉塞しても黄疸がおこりますので、胆管がん、胆嚢がん、膵臓がん、十二指腸乳頭部がんなど、さまざまながんが原因となります。

2.薬物性(薬剤性)肝障害

薬の副作用によって肝臓が障害されることがあります。これを薬物性肝障害といいます。

薬物性肝障害には肝細胞障害型胆汁うっ滞型の2つのタイプがあり、いずれも重症化すると黄疸をともないます。

多くの場合、症状や血清ビリルビン値の上昇が、閉塞性黄疸に比べて軽度ですが、ときに肝障害が劇症化して死に至ることもあります。

UFT(ユーエフティー)といった抗がん剤の副作用のこともありますし、民間の薬(漢方薬など)や健康食品が原因となることもあるため、注意が必要です。

3.がんの進行による肝機能障害

肝臓にできたがん(肝細胞がん、胆管細胞がん)や、他の部位から肝臓に転移したがん(転移性肝がん)が進行して大きくなり、肝機能障害が重症化すると黄疸がでます。

がんの末期にみられることが多く、腹水肝性脳症(かんせいのうしょう:肝臓で解毒できないアンモニアによる神経症状や昏睡状態)といった症状を合併することもあります。

肝機能障害が悪化すると、最終的には肝不全となり、死に至ります。

その他の原因

この他にも、輸血後の溶血(ようけつ)が原因の黄疸、手術(胆道をつなぎなおす手術)の後におこる胆汁のうっ滞(流れがよどむこと)による黄疸、あるいは原因がはっきりしない黄疸もあります。

がん患者にみられる黄疸の治療

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1.胆道ドレナージ

がんによって胆道が閉塞している場合、新たに胆汁が流れるルートを確保したり、胆汁を体の外に出す処置(胆道ドレナージといいます)を行います。

例えば、手術によって胆汁が流れる迂回路を作ったり(バイパス手術)、皮膚を通して肝臓に針を刺して胆汁を外に出す処置を行ったり、内視鏡(カメラ)によってステント(プラスチック製あるいは金属製のステント)というパイプを閉塞している部分に通す処置などを行います。

2.薬物治療

薬剤性肝障害に対しては、原因となる薬剤を中止することが最も重要です。

また、ウルソデオキシコール酸(ウルソ)の経口投与が行われることがあります。

肝臓のがん進行による黄疸は治療が難しいことが多く、一般的には対症療法(倦怠感に対するステロイドなど)が行われます。

がん患者にみられる黄疸の予後(余命)

がん患者さんに黄疸がでる時期は様々であり、がんの初期にみられることもありますし、進行がんの末期に出現することもあります。

したがって、がんの種類(部位)やステージによって予後は大きく変わってきます。

しかし、黄疸の原因となることが多い胆道がんや膵臓がんは予後が悪いとされています。

また、進行したがん(肝臓がんや転移など)で黄疸がみられた場合、一般的には余命は短い(数ヶ月)と考えられます。


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