「膵臓がん患者と家族の集い(10月13日)」での講演内容を一部紹介
この度、「第20回 膵臓がん患者と家族の集い(日時)2019年10月13日(日)」で講演させていただくこととなりました。
会の運営者である木下義高(キノシタ)様、サポーターの皆様にはこのような機会をいただいたことに深く感謝申し上げます。
今回は、外科医としての私の経験と最新のエビデンス(科学的根拠)にもとづいた膵臓がんに対するベストの治療法およびセルフケアについてお話させていただく予定です。
参加申し込みはこちらからお願いいたします。
講演内容の一部を紹介
今回は、「膵臓がんの標準治療と代替医療~外科医の立場から~」というタイトルで、膵臓がんの標準治療、非標準治療(代替医療)、そしてセルフケアについてお話させていただく予定です。
講演内容の一部を紹介します。
大まかに以下の3つのトピックスについてお話します。
- 膵臓がんに対する標準治療と非標準治療(代替医療)
- 膵臓がん研究の進歩と最新治療
- 膵臓がんを克服するために自分にできること
具体的な内容について、一部を紹介します(現時点での予定です)。
1.膵臓がんに対する標準治療と非標準治療(代替医療)
まずは、膵臓がんに対する標準治療を解説します。
- 「切除可能膵がん」に対する手術について
- 術後補助化学療法のこと
- 術前補助化学療法のこと
- 膵切除後に気をつけること(後遺症について)
- 切除不能膵がんに対する抗がん剤治療(ゲムシタビン+ナブパクリタキセル、FOLFIRINOX(フォルフィリノックス)療法について)
- コンバージョン手術について
- がん化学療法後に増悪した進行・再発膵がん(MSI-H)に対する免疫チェックポイント阻害剤
次に、非標準治療として以下の治療法について、これまでの治療成績などを解説します。
- 国内で未承認・適応外の抗がん剤(治験)
- 粒子線治療(重粒子線、陽子線)
- ナノナイフ(不可逆的電気穿孔法)
- 転移・再発に対する放射線治療(SBRT)、ラジオ波焼灼(RFA)など
- 温熱療法(ハイパーサーミア)
- 免疫療法(活性化リンパ球療法、NK細胞療法、ネオアンチゲンペプチドを用いた樹状細胞ワクチン療法など)
- 遺伝子治療
- オリゴ転移(オリゴメタ)に対する手術
2.膵臓がん研究の進歩と最新治療
つづいて、膵臓がん研究の進歩と最新治療についてお話しします。
ここ数十年で、膵臓がんの分子生物学的(遺伝子)背景に関する理解が飛躍的に進歩しました。この研究成果に基づいた最新治療についても解説します。
- 膵臓がんの遺伝子異常(最新のゲノム解析の話題)
- 膵臓がんのエピゲノム異常(DNAメチル化など)
- がんゲノム医療の導入
- エヌトレクチニブ(ロズリートレク)
- オラパリブ(リムパーザ)
- がん遺伝子パネル検査
- 未承認薬の治療を受けるには?
- 膵臓がんの間質(かんしつ)に対する新しい治療 PEGPH20
がんゲノム医療の導入により、膵臓がんの治療はますます多様化および進化することが期待されます。
3.膵臓がんを克服するために自分にできること
最後に、膵臓がんを克服するために自分にできることとして、以下のお話を予定しています。
- がんを受け入れる気持ち(受け入れ力)
- 正しい情報の集め方
- 主治医とのコミュニケーション
- 食事・サプリメント
- 体力(持久力+筋力)を維持するための運動
- サルコペニア
- 瞑想(マインドフルネス)など
- がんを克服するメンタルとは?
こころが折れそうなとき、どうしたらよいか?
日常生活のコツは?
食欲がないときはどうしたらいい?
といった、膵臓がん患者さんが抱く不安や疑問点にお答えします。
以上です。
もちろん別の話題に関しても、当日ご質問いただければ、(私の知っている範囲で)お答えさせていただきます。
ご興味がある方はこちらから参加申し込みをお願いします。
皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
“「膵臓がん患者と家族の集い(10月13日)」での講演内容を一部紹介” に対して2件のコメントがあります。