『がんにも勝てる長生きスープ』出版のお知らせ

2023年11月17日、『がんにも勝てる長生きスープ』が出版されます。

この本は、科学的根拠のある「抗がん食材」を使ったスープレシピ集です。

ぜひ、ひとりでも多くのかたに読んで頂き、実際にお好みのスープをつくっていただければ幸いです。

がんに関する本のなかでも、「食事」に関する本はたくさんあって、しかも、売れているからだと思いますが、次々と同じような本が出版されています。

これは、がん患者さんの多くが、食事に関心を持っているひとつの証拠だと思います。

このがん食事本のジャンルのなかでも、とくに目を引くものに、「がんが消えるスープ」といったタイトルの本があります。

スープで、がんが消えたり、治ったりするのであれば、すごいことですし、本当であれば、すべてのがん患者さんが試してみたいと思うはずです。

では、スープが「がん」に効くというエビデンス(科学的根拠)はあるのでしょうか?

スープでがんが消えるというエビデンスはない

結論から言うと、スープによってがんが縮小する、あるいは、がん患者さんの生存期間が延びるといったエビデンスはありません

これは、スープのがんに対する有効性を検証するランダム化比較試験など、きちんとした臨床試験がないこと、また、そういった試験をデザインして実施すること自体が難しいことから、今後もそういった試験はおそらく出てこないだろう、ということが理由です。

ただ、だからといって、スープは意味が無いという意味ではありません。

スープにはいいところがたくさんある

がん患者さんの食事を考えたときに、スープには、いいところがたくさんあります。

たとえば、

  • 食欲のない人でものどを通りやすい
  • 野菜などのかさが減るので多くの量を食べられる
  • 栄養素を余すことなくとることができる
  • 急な高血糖を防げる

といったメリットがあります。

さらに、せっかく飲むなら、スープの具材として、栄養が豊富で、しかも、がんのリスクを下げる食べ物を使うと、もっといいのではないかと思いました。

がんのリスクを下げる抗がん食材をつかったスープが理想的

そこで、「がんのリスクを下げる食材」をピックアップして、それを使ったスープレシピ集をつくりました。

抗がん食材は、いずれも国内外の大規模な観察研究によって、がんのリスクが低下することが証明されたものばかりです。

ですから、この食材をスープにして長期にわたってとり続けることで、がんのリスクが(少なくともある程度は)低下すると考えられます。

最後に

繰り返しますが、スープでがんが治ることはありません。

とはいえ、がん患者さんの治療のサポートや栄養状態の改善には、スープがいいと思います。

ぜひ、毎日の食生活に取り入れていただきたいと思います。

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