がんの痛みと感染症の軽減にビタミンDのサプリメントが有効!
ビタミンDはからだにとって非常に重要な栄養素であり、カルシウムの吸収と骨の正常な成長を促す以外にも細胞の成長、免疫機能の調節、炎症の抑制効果など様々な役目を果たしています。
さらに、ビタミンDとがんとの関係についても深い関連性が報告されています。例えば、血液中のビタミンDの濃度が低下している乳がん患者は、生存期間が有意に短い(予後が悪い)という研究データがあります。
また、最近の報告では、血液中のビタミンDの濃度が低いがん患者では、痛みが強く、必要となる痛みどめ(オピオイド)の量が多いことがわかっています。
つまり、ビタミンDの不足ががんの痛みの原因になっている可能性があるのです。
今回、ビタミンDのサプリメントががんの痛みなどの症状の緩和に役立つという研究結果を紹介します。
がん患者におけるビタミンDの濃度と痛みとの関係
まず最初に、がん患者における痛みとビタミンD濃度との関係についての研究データを紹介します。
100人の緩和医療を受けているがん患者さんを対象とした研究です。
血液中のビタミンD(25-hydroxy vitamin D(25-OHD))濃度と麻薬性鎮痛剤(オピオイド)の量との関係を調べたところ、ビタミンDの濃度が低い患者ではオピオイドの使用量が増加していました。
つまり、ビタミンDの低下とがんの痛み増加との関係が示唆されることより、ビタミンDのサプリメントが痛みを緩和できる可能性があります。
ビタミンDのサプリメントががんの痛みおよび感染を軽減
この研究では、緩和治療を受けているがん患者のうち、血清ビタミンD濃度が低下(25-OHD < 50 nmol/L)している39人を対象としました。
これらの患者に、一日4,000 IU(100 µg)のビタミンDのサプリメントを摂取してもらいました。コントロールとして、背景を統一した39人の無治療の患者を比較対象としました。
結果を示します。
以上の結果より、緩和治療をうけるがん患者におけるビタミンDのサプリメントは安全に投与可能であり、およそ1か月の時点から痛みを軽減し、3ヶ月以降には感染症が減ることが示されました。
この結果を受け、2017年の11月からランダム化二重盲検プラセボ対照試験が実施される予定であるとのことです。
がんによる痛み(がん性疼痛)は、がんに伴う症状のなかでも最も生活の質を低下させる症状の一つです。
とくに緩和医療を受けるがん患者さんの場合、麻薬などの比較的強い鎮痛薬が必要となることが多いのですが、副作用が問題となります。
ビタミンDのサプリメントで痛みが軽減し、鎮痛薬の使用量を減らせることができれば、副作用も減らすことができると考えられます。
ビタミンDの必要摂取量は?
ビタミンDの必要摂取量は、年齢によって異なります。
米国食品栄養委員会による年齢別1日当たりの平均推奨摂取量を紹介します(国際単位IUで表示)。
ライフステージ | 摂取推奨量 |
生後12カ月 | 400 IU |
小児1-13歳 | 600 IU |
10歳代14-18歳 | 600 IU |
成人19-70歳 | 600 IU |
成人71歳以上 | 800 IU |
妊婦および授乳婦 | 600 IU |
成人ではおよそ600~800 IU(15~20 μg)となります。
一方でビタミンDを摂りすぎるのも害になる可能性があるとされ、大人の場合、1日4,000 IU(100 µg)が上限とされています(通常のサプリメントであれば摂りすぎる心配はほとんどありません)。
ビタミンDのサプリメント
ビタミンDを含む食品は極めて少ないのですが、脂肪性の魚(サケ、マグロ、サバなど)の身や魚肝油が最もビタミンDを多く含みます。
また牛レバー、チーズ、卵黄にも少量のビタミンDが含まれています。
ただし、安定した量を毎日とるためにはサプリメントが便利でしょう。ビタミンDのサプリメントは薬局やドラッグストアで入手できますし、ネットでも購入できます↓
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