高額なサプリメントなしで抗がん免疫力を高める方法(2)自分でできる温熱療法
みなさんは温熱療法(ハイパーサーミア)についてご存じですか?
温熱療法は、がんが熱に弱いことを利用した治療法です。温熱療法にはがんの部分だけを温める方法(局所温熱療法)と、全身を温める方法(全身温熱療法)があります。
このうち、保険の適応となっているのはラジオ波やマイクロ波を使った局所温熱療法しかありませんし、温熱療法は一部の限られた施設でしか利用できません。
そこで、簡単に自分でできる全身温熱療法について紹介します。
がんに対する温熱療法とは?
がんは熱に弱いということは昔から分っていましたが、これを利用した治療法が温熱療法(ハイパーサーミア)です。
つまり、がんの病変部位を40~43℃に加温することによって、がんや炎症に対する治療効果を高めたり、痛みなどの症状を軽くする治療法です。実際に、ラジオ波やマイクロ波による局所の温熱療法は保険適応の治療法であり、さまざまな固形がんに対しておこなわれています。
がんに対しては、温熱療法だけの治療よりも、他の治療法(放射線治療や抗がん剤)と組み合わせることで効果が高まるとされています。
これまでに無作為化試験(信頼性の高い試験)によって温熱療法の有効性(エビデンス)が示されているがんとして、以下の種類のがんがあります。
メラノーマ(悪性黒色腫)
子宮頸がん
直腸がん
膀胱がん
頸部リンパ節転移
また、これら以外でも、比較試験の結果はありませんが、脳腫瘍、肺がん、食道がん、肝臓がん、膵臓がんなど、ほとんどのがんで有効であった患者さんが多数報告されているとのことです。
温熱療法ががんに効くメカニズム
温熱療法は、がん細胞は正常な細胞より温まりやすく、熱に弱い性質を利用したものです。がんに対する効果は41℃以上で得られますが、42.5℃以上で特に強くなることが知られています。
がん細胞を42.5℃以上に温めることは簡単なことではありませんが、それより低い温度でも、放射線療法や抗がん剤の治療効果を高めることがわかっています。
また、温熱療法のもう一つの重要な効果として、免疫力を高める作用があります。
特に最近、温熱療法によってヒートショックプロテイン(熱ショックタンパク質)が上昇し、このヒートショックプロテインが直接がん細胞を攻撃する免疫細胞の働きを高めることが分りました。
このように、温熱療法はいろいろなメカニズムでがんに対する治療効果をもたらすと考えられます。
温熱療法の種類と副作用
局所温熱療法と全身温熱療法
温熱療法には大きく分けると、がんやその周辺部だけを温める局所温熱療法と、全身を温める全身温熱療法の2つに分けられます。
このうち、保険の適応となっているのは局所温熱療法だけで、一部の限られた施設でしか利用できません。全身温熱療法は保険適応となっておらず、こちらもごく一部の施設で実験的に行われているだけです。
温熱療法が施行できる施設のリストがありますので、こちらをご参照ください。
温熱療法の副作用
温熱療法には副作用もありますので注意が必要です。
温熱療法に伴う副作用には、加温した部位のやけど、痛みがあります。体の深いところを治療するのに適した高周波の加温装置を使用した場合は、頻脈、体温上昇といった全身の症状が出ることがあります。
自分でできる全身温熱療法
病院や施設での温熱療法が利用できない場合には、自分自身で全身温熱療法に近いことができると思います。
つまり、サウナや熱めのお風呂などで体を温めればいいのです。
もちろん、サウナやお風呂に入ることで体温を42.5℃にしてがん細胞を死滅させることは不可能ですが、ある程度の温度まで全身の体温を高めることで免疫力を高めることは可能です。前述の免疫力を高めるヒートショックプロテインは、体温を1~2℃上げると出てくるといわれています。
また実際に、サウナなどによる低温温熱刺激が免疫力を高めるという実験結果があります。
NK(ナチュラル・キラー)細胞は、免疫システムの中で特に重要な役割を担っている細胞で、がん細胞を探し出して攻撃する、がん治療にとって最も大事な細胞です。サウナや熱めのお風呂でも、NK細胞の数や能力を高め、がんに対する免疫力を高めることができる可能性があります!
また、サウナには毒物の代謝・排泄をうながす(デトックス)効果もありますし、単純に汗をかくことでスッキリし、精神的にリラックスできます。
また、サウナ以外でも、岩盤浴、砂蒸し風呂、足湯などでも体温が上昇するようです。
最近ではサウナがあるスーパー銭湯なども増えてますので、全身温熱療法と思って行ってみてはいかがでしょうか?
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