がんの治療をうける人にお勧めの本(その1):手術・抗がん剤・放射線治療編
「がんは情報戦」とも言えます。
がんに対する標準治療、最新のがん治療、あるいは治療による副作用の対処法など、知っている人と知らない人では治療の成績(つまり生存期間)が変わってくる可能性があります。
多くの人はインターネット上でがん治療の情報を検索しますが、なかには間違った情報やあやしい治療をすすめる宣伝サイトも含まれています。
そこで、がんの治療を受ける患者さんのために、役に立つおすすめの本を紹介します。
まずは、「がんの三大医療」である手術、抗がん剤、そして放射線治療に関する本です。
がん患者さんにおすすめの本
1.手術をうける患者さんへ
がんの手術をする前に
進行がん(ステージ4の中咽頭がん)を克服した春名伸司さんと、日本ホリスティック医学協会会長である帯津良一先生の共著です。
がんについてその根本的原因に立ち返り、生活習慣の改善や気功などの代替療法を積極的に取り入れる見事なまでの戦略が、患者さんと医師の両方の立場から具体的に描かれています。
手術を受ける前の心がまえ、過ごし方など、がんの手術を控えた患者さんに大変参考になります。
春名さんは大手術を乗り越え、がんを克服し、現在はがん患者さんを対象に、体質改善のための「かくりん気功」などの指導をされています。
外科医の腕は何で決まるのか
肝胆膵(おもに膵臓がん)の手術で有名な外科医師、羽鳥 隆先生(国際医療福祉大学三田病院教授)による「腕のいい外科医の見分け方」です。
がんの手術を受ける患者さんにとって、「執刀医が腕のいい外科医かどうか」は非常に重要な問題です。
この本では、手術が上手い外科医と下手な外科医の見分け方を具体的に解説しています。
「大病院がいいとは限らない」、「手先の器用さは関係ない」、「医師の肩書きと腕はイコールではない」といった貴重な情報も満載です。
ガンとわかったら読む本
先日、出版させていただいた拙書「ガンとわかったら読む本」です。
すべてのがん患者さん(とくに手術を控えた患者さん)を対象に、告知後、手術前、そして手術後に知っておきたいこと、やるべきことを21ヵ条にまとめたものです。
がんの手術は外科医と患者さんの共同作業です。
手術後の合併症を減らし、がん治療を成功させるカギは、実は患者さん自身の準備にかかっています。
本書では、がん患者さんが「手術前にやるべき10ヵ条」についてくわしく解説しています。
2.抗がん剤治療をうける患者さんへ
抗がん剤が効く人、効かない人
兵庫県尼崎市で開業され、在宅医療などの第一人者である長尾和宏先生による名著です。
抗がん剤治療の考え方、パターン、効く人と効かない人の違い、さらには抗がん剤治療のやめどきについて、わかりやすく解説しています。
抗がん剤治療で迷ったら、まずは読んでみたい本です。
抗がん剤・放射線治療と食事のくふう
抗がん剤治療のもっともいやな副作用の1つは、食欲不振、吐き気・嘔吐などの消化器症状でしょう。
本書では、静岡がんセンターに寄せられた患者さんや家族の声を生かし、「食欲がない」、「吐き気がある」など食事に関する11の症状別に、抗がん剤治療中でも食べやすいメニューを176品紹介しています。
レシピ集は写真つきで見やすく、調理時間やタンパク質の量などもあって、とても参考になります↓
3.放射線治療をうける患者さんへ
世界一やさしいがん治療
大船中央病院(神奈川県)放射線治療センターの武田篤也先生の著書です。
がんに対する治療法の選択について、手術と放射線治療とを比較し、それぞれのメリットとデメリットについて書かれています。
とくに最新のがん放射線治療であるSBRT(体幹部定位放射線治療)についてわかりやすく解説しています。
奇跡の放射線治療
東京医科大学病院 放射線科 徳植公一(とくうえ こういち)教授による、IMRT(強度変調放射線治療)など最新の放射線治療についての解説書です。
「放射線ががんに効くしくみ」、「放射線治療の種類、副作用」など、基本的なことも網羅されており、放射線治療をうける患者さんに役立つ本です。
以上、(治療別)がんの治療をうける人にお勧めの本でした。
免疫・代替補完・緩和医療編はこちらをどうぞ↓
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