消化器がん(胃・大腸・胆道・膵臓がん)を早期に発見する遺伝子マイクロアレイ血液検査とは?
がん分子生物学研究の飛躍的な進歩により、様々ながんの遺伝子異常をつかった診断法や治療法が開発・導入されつつあります。
とくに、がんに特異的なマーカーは、がんの早期診断に役立つことより、臨床応用へ向けた研究開発が急ピッチですすんでいます。
消化器系のがん(胃・大腸・胆道・膵臓がん)は、初期には症状がほとんどないため、かなり進行した状態で診断されることもしばしばです。
これらのがんを、可能なかぎり早期に診断する新たな検査法が待たれます。
最近、マイクロアレイを用いた遺伝子発現パターンが、消化器系がんの診断に有用であることが日本のグループから報告されました。今回は、この研究にもとづいて開発されたマイクロアレイ消化器がん血液検査を紹介します。
遺伝子発現マイクロアレイとは?
遺伝子発現マイクロアレイとは、ごく簡単にいうと、非常に多くの遺伝子の発現(スイッチのオン・オフ)を少量のRNA(遺伝子の伝達に重要な役割をはたす核酸という物質)から調べることができる検査法です。
マイクロアレイのメーカーによっても違いますが、一度に数万~数百万の遺伝子(あるいはタンパク質をつくらないDNA配列)の発現を調べることができます。
遺伝子発現のパターンを調べることで、様々な細胞のはたらきや生命現象の土台となるメカニズムが遺伝子レベルで解明されると同時に、がん細胞と正常細胞を区別するようなことが可能となってきました。
消化器がん患者における血液の遺伝子発現プロファイリングはがん診断に有用
2010年に日本の金沢大学の研究チームから発表された論文です。
まず39人の消化器系のがん(大腸がん11人、胃がん8人、膵臓がん14人)患者および15人の正常な人から血液を採取し、RNAを抽出し、マイクロアレイにて遺伝子発現パターンを比較しました。
この結果から、がん患者と正常な人とをよく区別できる「25個のがん鑑別遺伝子セット」を決定し、別の集団(がん患者37人、正常人15人)でその正診率を確認しました。
その結果、この「25個のがん鑑別遺伝子セット」の正診率は、がん患者で100%(37/37)、正常人で87%(13/15)でした(下図)。
胃がんと大腸がんの患者の中には早期のがん(いわゆるステージI)も含まれており、この遺伝子発現プロファイリングによって、がんの早期診断につながる可能性があると結論づけています。
消化器がんマイクロアレイ血液検査
この研究結果にもとづいて開発された検査が、G-TACの「がんの早期スクリーニング検査」です。
わずか5mLの血液から、消化器がん(胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆道がん)の有無を感度90%以上で判別することができます。
具体的な検査のながれを紹介します。
1.医療機関(全国にある提携病院)での採血
2.RNAの抽出
3.RNAに目印となる蛍光色素をつける
4.スライド上にあるプロ-ベ(遺伝子の鋳型)とRNAを結合
5.結合したRNAの量を蛍光で測定
6.RNAの発現パターンを見ることで、陽性か陰性かを判定
7.検査結果の報告(検査結果は2週間から1か月後に、再度受検施設を訪問して確認)
となっています(下図)。
G-TACの「がんの早期スクリーニング検査」3つの特徴
G-TACのパートナー医療機関で、経験ある医師が随時対応するから安心です。
従来のがん検査が判定出来なかった早期の段階で、がんリスクを判定可能です。また、非常に罹患率が高い胃がん、大腸がんと、死亡率が高い胆道がん、膵臓がんを同時に検査できるので、無駄が少ない検査法といえます。
一般で使用されている腫瘍マーカーより、2倍以上の高いがんリスク発見率(感度)があります。
以上、消化器系がん(胃がん、大腸がん、胆道がん、膵臓がん)の早期診断法としては非常に感度の高い検査だと思います。
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