身近な人が癌になった時どうしますか?がん患者さんの家族・親戚・友人におすすめの本5冊

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がんは、患者さんだけでなく、家族をふくめ、まわりの人にも大きな影響を与えます。

とくに、がん患者さんの家族は色々な悩みや問題を抱えることになります。

たとえば「がんを患った家族にどう接したらいいのかわからない」、「家族として何ができるのか」、あるいは「自分自身が抱えている悩みを誰に話せばよいのか」といった疑問や悩みを解決できずにいます。

「家族は第二の患者」と言われるように、がん患者さんの家族も同時に大きなストレスにさらされ、心労から体調をくずしたり、うつ病などの病気になる人もいます。

ところが、がん患者さんをささえる家族の心の持ち方、セルフケアの方法、あるいは、がん患者さんへの接し方といった情報は少ないのが現状です。

今回は、がんになった患者さんの家族、親戚、友人など、まわりの人に読んでもらいたい本を5冊紹介します。

がんの家族・親戚・友人に読んでもらいたい本

1.がんばりすぎない、悲しみすぎない。

がん哲学外来」の提唱者であり、順天堂大学医学部教授の樋野興夫(ひの おきお)先生が、がん患者さんの家族へむけて書いた言葉の処方箋です。

具体的な家族の悩みについて事例をあげ、Q&A方式でまとめています。

「はじめに」のなかで、・・・苦しんでいる患者を前に、「健康な自分が弱音を吐くことなどできない」と一人悩まれている家族の方は、この本を読むことで、少しは気持ちが楽になっていただけるのではないでしょうか。・・とありますが、まさにがん患者さんの家族の心がスーっと楽になることばが満載です

2.あのひとががんになったら

乳がんサバイバーである桜井なおみ氏(キャンサー・ソリューションズ株式会社社長)による、がんと共に生きる時代の考え方・話し方・働き方についての本。

自らのがん患者としての経験、またがん患者の就労支援の仕事を通じ、「家族・友人・同僚ががんになったときにどうすべきか?」、また「自分自身ががんになったときどう生きるべきか?」について具体的に教えてくれます。

とくに、がん患者さんが言われてうれしい言葉(「一緒に頑張りましょうね」「大切な人だから、ちゃんと治療してほしい」「いつもあなたのことを思っているから」・・・)、逆に、言われると傷つく言葉(「がんばって」「大丈夫?」「かわいそう」・・・)はとても参考になります。

3.家族が「がん」になったら知っておくべきこと

東大病院放射線科准教授の中川恵一先生監修による、「がん患者さんの家族が知っておくべきこと」についての一般書です。

がんについての基礎知識、病院・医師の選び方、治療法についての解説とともに、家族ががんと診断された時の心構え、サポートの方法などについてわかりやすく書かれています。

第5章では、「命の終わりを迎えるとき」として、最期までの時間をどこで、どのように寄り添って過ごすか、また最愛の人をがんで失った家族のグリーフプロセス(悲嘆や喪失感など感情的・心理的経過)についても述べています

4.身近な人ががんになったときに役立つ知識76

がん患者さんや家族から聞かれるさまざまな質問に対して、国立病院の放射線科医である内野三菜子先生がわかりやすく答えるQ&A形式の本です。

病院選び、手術、抗がん剤、放射線治療、治療費、がん保険、食事、生活、仕事との両立、そして緩和ケアまで幅広く解説しており、がん患者さんと家族の入門書として最適です

5.家族ががんになりました

埼玉医科大学国際医療センター腫瘍精神科の大西秀樹教授による、がん患者さんの家族のための解説書。

がんと心の関係の専門医が、がん治療の基礎知識、ご家族に知っておいてほしいこと、患者さんの支え方、そして家族の心の守り方を豊富な事例とともにわかりやすく解説しています。

第4章「あなたがつらくなったら」の中から、がん患者さんの家族である「あなた」がつらくなったときの対策を7つ引用して紹介します。

対策1:つらいと感じることを書き出す

対策2:今、できることを考える

対策3:解決策を具体的に考える

対策4:防衛機制(ぼうえいきせい)を知る

対策5:今を生きることを考える

対策6:心的外傷後成長を知る

対策7:専門家に相談する

大西先生は、患者さんだけでなく、ご家族の心のケアが、がんの治療にも欠かせないと述べています。 

 

以上、がんになった患者さんの家族、親戚、友人など、まわりの人に読んでもらいたい本でした。

がんは患者さんだけの問題ではない

がんは、患者さんだけの問題ではありません。

家族、親戚、友人、仕事関係の人、その他、多く人との関わりを大きく変えることになります。

同時に、がんの治療・克服には、家族・親戚・友人あるいは会社の同僚や上司のサポートが必要不可欠です

一方で、「まわりの人がどのようにがん患者さんと接し、かかわっていくか」はとても繊細で難しい問題です。

実際、がんになったことをきっかけに、まわりの人との関係が崩れてしまい、「離婚した」、「家庭が崩壊した」、「親しかった友人が去って行った」、「職場にいづらくなった」、といった事例を耳にすることも少なくありません。

このような問題を解決するためには、家族をふくめまわりの人が、がんについて、そしてがん患者さんのことをもっと理解することが大切です。

ここで紹介した本を参考にし、よりよい患者・家族・友人関係を築いていただければ幸いです。

 

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