アサイー(アサイーベリー)はがんを抑制する:最新の研究結果まとめ
がん患者さんには、適量のフルーツ(果実)をおすすめしています。
フルーツには、酵素が含まれていることより消化を助け、また抗酸化作用や抗炎症作用を有するものがあり、がんの予防や治療に効果が期待されています。
なかでも、アサイー(あるいはアサイーベリー)にはアントシアニンをはじめ豊富なポリフェノールや栄養素が含まれており、健康食として話題となっています。
これまでの実験・研究により、アサイーには様々ながんに対する予防・治療効果があることが分かってきました。
今回、アサイーベリーの抗がん作用について最新のデータを紹介します。
アサイーとは?
アサイー(açaí)は南米アマゾン原産のヤシ科の植物です。
ブラジルでは伝統食として食べられておりましたが、最近では欧米や日本においても「スーパーフルーツ」として人気があります。
アサイーの実は非常に栄養価が高く、果実100g中に含まれるポリフェノールは約4.5gで、ココアの約4.5倍、ブルーベリーの約18倍ともいわれています。
また、鉄分、食物繊維、カルシウム、ビタミンCなどもふくまれており、まさにスーパーフードといえるでしょう。
アサイーの抗がん作用まとめ:レビュー論文
アサイーの抗がん作用に関する、これまでの研究をまとめた論文が発表されました。
Anticancer potential, molecular mechanisms and toxicity of Euterpeoleracea extract (açaí): A systematic review. PLoS One. 2018 Jul 2;13(7):e0200101. doi: 10.1371/journal.pone.0200101. eCollection 2018.
2017年12月までに、医学文献データベース(PubMed, Medline, Lilacs and SciELO)に掲載された論文のうち、がんとアサイーについての研究を調査しました。
全部で60本の論文がヒットしましたが、このうち最終的には6つの論文で、動物のがんモデル(食道がん、尿路がん、メラノーマ、大腸がんなど)でアサイーの薬理学的作用が調べられていました。
全部で747匹の動物(ラットなど)が解析されており、アサイー(おもに果肉ペースト)はチューブ栄養(30mg/kg~40,000mg/kg)あるいは食餌(全体の2.5%~5%)として投与されていました。
結果について以下にまとめます。
● すべてのがん動物モデルにおいて、アサイーはがん発生率、がん増殖、腫瘍の数およびサイズを抑制していました。
● そのメカニズムとして、アサイーの炎症を抑える作用、がん増殖を抑制する作用、およびがん細胞にアポトーシス(プログラムされた細胞死)を誘導する作用が関与している可能性が示されていました(下図)。
● 一方で、(投与された範囲において)アサイーにあきらかな遺伝毒性は認められませんでした。
アサイーによる大腸癌の抑制(マウスモデル)
1例として、アサイーによる大腸がんの抑制実験を紹介します。
Açaí Berries Inhibit Colon Tumorigenesis in Azoxymethane/Dextran Sulfate Sodium-Treated Mice. Gut Liver. 2017 Mar 15;11(2):243-252. doi: 10.5009/gnl16068.
この研究では、発癌物質であるアゾキシメタン/デキストラン硫酸ナトリウムによって大腸がんを発生するマウスモデルを用いて、アサイーの効果を調べています。
■ アサイー(5%のアサイーを含むペレット)は、化学発癌マウスにおける、大腸腺腫および大腸がんの発生率を有意に低下させました(腺腫、23.1% vs 76.9%, p=0.006; がん, 15.4% vs 76.9%, p=0.002)(下図)。
■ アサイーを投与したマウスでは、炎症のマーカーであるMPO、TNF-α、IL-1β、IL-6などが有意に低下していました。
以上の結果から、アサイーは、マウス発癌モデルにおいて大腸がんを有意に抑制する効果が確認されたとしています。
一方で、これらの研究結果は細胞および動物実験レベルにとどまり、人におけるアサイーのがん抑制効果の臨床試験は行われていません。
今後、アサイーから抗がん物質の抽出など研究がすすむことを期待しています。
アサイーをとりましょう!
アサイーは、他のフルーツ同様そのまま摂るのが一番のオススメですが、なかなか日本では手に入らないのが問題です。
アマゾンなどネットではアサイーのスムージーや冷凍ペレットが入手できます↓
アサイースムージー
アサイー冷凍ピューレ
そのままで、あるいは他のフルーツ(バナナなど)と一緒にスムージーやジュースにして飲むのが美味しいようです。
クックパッドのレシピを紹介します。
ファビュラスフルーツ23
また、アサイーをふくめた23種類ものフルーツをそのままピューレ状のジュースにしたファビュラスフルーツ23はおすすめです。
原料は、
アサイー、ブドウ、パイナップル、リンゴ、アセロラ、イチゴ、ザクロ、ウチワサボテン、セイヨウニワトコ、ヤマモモ、ビルベリー、ブラックカラント、ブラックベリー、チェリー、クランベリー、ブルーベリー、セイヨウスモモ、クコの実、ラズベリー、アロニア、西洋なし、スイカ、マンゴスチンとのこと。
実際に、私も毎日ファビュラスフルーツ23・イノーバを飲んでいます。
グラスに注いでみると、見た目はスーパーなどで売っている一般のフルーツジュースとは全く違い、まさに濃縮果汁とピューレといった感じです。
とにかく美味しいのです。
そのまま飲んでもよいのですが、炭酸で割ったり、シリアルやヨーグルトにかけて食べるとさらに美味しくいただけます。
ファビュラスフルーツのお求めは、こちらのグローバルマーケティングから直接注文いただくか、アマゾンでも売っています。
ファビュラスフルーツ23 イノーバ 715 ml x 1本【アサイーベリーなど23種類のフルーツにβグルカン (ベータグルカン)、グルコサミン、レスベラトロールを配合】
まとめ
アサイーはアントシアニンなどポリフェノールを豊富に含み、動物実験においてがんを抑制する作用が確認されています。
冷凍ピューレを利用したアサイースムージーやジュース(ファビュラスフルーツ23)で効率よく摂ることをおすすめします。
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