生活習慣

がん患者さん(がんサバイバー)がペットを飼うべき理由7つ

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皆さんはペットを飼ってますか?

私も犬を飼ってますが、かわいいペットには癒されますよね。

私は、がん患者さん(がんサバイバー)にはペットを飼うこと(あるいは、すでに飼っている場合にはより面倒をみてかわいがること)をおすすめしています。

その理由を挙げてみます。

がんサバイバーがペットを飼うべき理由

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(1)ストレス解消や癒しになる

なんといってもペットを飼うことの一番の利点は、癒されることです。がん治療で疲れた心をいやしてくれ、ストレス解消になります。がんの治療においてストレス対処は重要な課題です。

(2)笑顔になれる(免疫力が高まる)

かわいいペットの仕草を見ていると、笑顔になれます。これによって免疫が活性化され、自然治癒力が高まります。

(3)気が紛れる(がんのことを忘れることができる)

がん患者さんにとって、一日中がんのことを考えることは精神的にマイナスとなります。ペットといると、一時的にでもがんであることやつらい治療のことを忘れることができます。

(4)不安や痛みなどの症状が軽くなる

実際に、ペットセラピーの研究でも確認されていますが、ペットといることは不安や痛みを軽減してくれる効果があります。

(5)面倒をみることが生きがいとなる

ペットの面倒をみることが生きがいとなり、「どうしても死ねない理由」ができます。特に、子供さんたちが手を離れた高齢のがん患者さんにとって、このように自分の存在価値を高めてくれる存在は貴重です。この「どうしても死ねない理由」を持つことは、がんを克服する上でとても重要なマインドになります。

(6)一緒に遊んだり散歩をすることによって適度な運動になる

がん患者さんには適度な運動をオススメしていますが(くわしくは、がんサバイバーに運動が必要な理由と実践法)、ペットと一緒に遊んだり、散歩をすることが適度な運動になります。

個人的には犬を飼って毎朝の散歩を日課にすることをオススメします。

(7)ペットを通じてより社交的になれる

これも犬の散歩などを考えてもらったいいと思いますが、飼い主同士のあいさつやつきあいが生まれることでより社交的になれます。また、同じペットを飼っている人たちのサークルやSNSのグループに参加したりすることで、友達が増えることもあります。

がんになるとどうしても引っ込みがちになってしまいます。ペットを飼うことは外に出る機会をつくってくれ、人との関わりを増やしてくれるのです。

がん治療としてのアニマルセラピー

ペットを飼うことは、がんに限らず、いろいろな病気の治療法として効果があることが分っています。動物と触れ合うことで心の癒し効果を引き出すことを「アニマルセラピー」と呼んでいるそうです。

欧米では、実際にこのアニマルセラピー(ドックセラピー)ががん治療の一貫として実践されており、小児がんや乳がん患者における生活の質を高めることが証明されています

日本でも一部の施設では、がん患者さんが動物と触れ合うことで、闘病のストレス解消や癒しによる症状の緩和を目的に、このアニマルセラピーを導入しているところもあるそうです。

近い将来、このアニマルセラピーががんの治療効果を高めることを実証するデータが報告されることが期待されています。

がん患者さんがペットを飼う上での注意点

一方で、がん患者さんがペットを飼う上で注意すべきこともあります。

まずは、ステロイドや免疫抑制剤を内服しているがん患者さんでは、細菌やウイルスなどの病原体と戦う免疫力が弱っている状態ですので、ペットを飼うことは感染症の原因となる可能性があります

また、抗がん剤(とくに白血球が減る副作用がある薬)を使っている患者さんの場合、白血球が減って感染に対する防御が一時的に低下することがあります。したがって、この時期には感染しやすくなることがありますので、ペットとの接触は避けた方がいいでしょう。

抗がん剤治療を受けている患者さんは、ペットとの接触について主治医の先生と相談してみましょう。

また、一般的に家庭でペットを飼う場合、家族に動物アレルギーや動物嫌いな人はいないか、散歩などペットへの世話が十分はたせるか(2人暮らしの場合には、患者さんが入院した時には難しい)、ペットの健康維持が可能か(特にペットへの医療費は高額となる場合が多い)など、十分検討してから飼いましょう。

最後に

ちなみに、我が家にも犬(トイプードル)がいますが、とてもかわいくて毎日癒されています。

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お世話が大変なときもありますが、週末は愛犬との散歩を楽しんでいます。

がん患者さんには、もし可能でしたらペットを飼うことをおすすめします。

 


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  • この記事を書いた人

佐藤 典宏

医師(産業医科大学 第1外科 講師)、医学博士。消化器外科医として診療のかたわら癌の基礎的な研究もしています。 標準治療だけでなく、代替医療や最新のがん情報についてエビデンスをまじえて紹介します。がん患者さんやご家族のかたに少しでもお役に立てれば幸いです。

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