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あなたの「キャンサーギフト」は何ですか?がんになって良かったこと

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みなさんは、キャンサーギフト(cancer gift)という言葉をご存じですか?

文字どおり「がんからの贈り物」のことで、がんになったことで、はじめて気づく大切なことです。

がんにかかった人の多くが、「がんになって失ったもの」にばかりとらわれてしまいます。

たとえば、「時間」です。入院や外来通院には時間がかかりますので、大切な時間を失うことになります。

また、がんの治療には医療費がかかりますので、「お金」を失うことになります。

なかには、会社での「地位」や「仕事」そのものを失う人もいるかもしれません。

がんになったことで、「親友や仲間」、「信頼していたパートナー」との関係がぎくしゃくしてしまい、疎遠になってしまうかもしれません。

手術で摘出した「臓器の機能」を失うことがあるでしょうし、後遺症が残るかもしれません。今までどおりの食事ができなくなる人もいるでしょう。

ほとんどの人が、「ガンになって、今までの幸せで平穏な暮らしを失った・・・」と考えるのではないでしょうか?

しかし、これらの喪失感、絶望感、あるいはネガティブな感情はストレスとなり、生活の質(クオリティー・オブ・ライフ)や免疫力の低下を招きます。

さらに、治療を継続する障害となって生存率の低下につながる可能性さえあります。

逆に、がんになったことの肯定的な面(すなわちキャンサーギフト)に目をむけることで、精神的な苦しみから解放されたり、がん治療への前向きな気持ちが生まれることが期待されます

今回は、がん闘病記などの文献から「キャンサーギフト」を探してみました。

がんの肯定的な面(それぞれのキャンサーギフト)

1.がんをきっかけに第二の人生が始まる

がんになったことをきっかけに、第二の人生を始めることができる

「がんでも長生き心のメソッド」では、乳がんステージ4の患者である今渕恵子さんと聖路加国際病院精神腫瘍科の保坂隆医師の対話のなかで、「がんになったことで、残りの人生をよりよく生きるための準備ができ、これまでの人生とは違った第二の人生を始めることができる」というメリットをあげています。

またがんは、自分の人生で本当に必要な物を見極め、いらないものを切り捨てる「人生の断捨離を始めるいいチャンスとなる」とも言っています。

2.自分の役割がみつかる

今まで見えなかったことが見えるようになったり、思わぬ自分の役割がみつかったりすることがある。

「余命半年、僕はこうして乗り越えた!」の著者である外科医、西村元一さんは、自分自身が進行がんになったことで、がん患者やその家族に対する支援団体「金沢マギー」の設立が自分の役割・使命であることに気づいたとしています。

そして、このことをキャンサーギフト(がんの贈り物)と呼んでいます。

3.死を意識することで生が充実する

死を意識することによって生がますます充実する

「37の病院・医師をまわり僕はがんを治した」の中で、ビジネスコンサルタント、人材育成のリーダーである福島正伸さんは、「ほとんどの人は、命に終わりがあることを知ってはいても、それを意識することは少ない。がんになることで、命に終わりがあることを意識することができる。そして生きることのすばらしさを実感することができる」と述べています。

4.人に生かされていることに気づかせてくれる

人間はひとりで生きているのではなく、人に支えられて生きているということに気づかせてくれる

脳腫瘍と白血病という二つのがんを克服したIT関連会社の社長である高山知朗さんは、著書「治るという前提でがんになった」の中で、がんになったことで「人間はひとりで生きてるわけではなく、多くの人々(家族、友人、医療従事者、仕事の仲間など)に生かされているということに気づくことができた」とのことです。

がんになることで、まわりへの感謝の気持ちが生まれるというプラスの面があることを述べています。

5.生きがいを再発見するきっかけとなる

がんになることで、改めて自分にとっての生きがいは何かを考え、人生の幸福を追求するきっかけとなる

「がんが自然に消えていくケア」の著者、野本篤志氏によると、がんになったら「自分にとっての生きがいや本当の喜びは何なのかを考え、人生の優先順位を見直すことが必要です。」と述べています。

忘れていた生きがいを取り戻すきっかけなり、好きなことに没頭することによって驚くべきパワーが発揮され、自然治癒力が高まる可能性があるとも言っています。

 

以上、それぞれのキャンサーギフト(がんの肯定的な面、がんになってよかったこと)でした。

まとめ(あなたにとってのキャンサーギフトとは?)

がんに対する感じ方や考え方は人それぞれですので、このようにポジティブに考えることは難しいかも知れません。

「がんになってよかったことなんて、あるはずがない」、あるいは「キャンサーギフトなんて、きれいごとに過ぎない」と思う人もいるでしょう。

でも、よく考えてみてください。

がんになったことで、はじめて気づいた大切なことはありませんか?

「生きていることの喜び」、「1日1日の大切さ」、「家族の愛情」、「まわりの人のやさしさ」、「健康のありがたみ」、「食べ物のおいしさ」、「何気ない風景の美しさ」など、どんな些細なことでもかまいません。

たった1つでもいいので、探してみてください。

ほんの少しでも肯定的な面に目を向けることで、これまでのがんの悩みや不安が解消されるかも知れません。

 

あなたにとってのキャンサーギフトは何ですか?

 


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  • この記事を書いた人

佐藤 典宏

医師(産業医科大学 第1外科 講師)、医学博士。消化器外科医として診療のかたわら癌の基礎的な研究もしています。 標準治療だけでなく、代替医療や最新のがん情報についてエビデンスをまじえて紹介します。がん患者さんやご家族のかたに少しでもお役に立てれば幸いです。

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