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がん治療の病院選びで悩んだときに参考になる本3冊

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がんと診断されたら、どの病院で治療を受けますか?

治療を受ける病院を選ぶことは、がん患者さんにとって最初の大仕事といえます。なぜならば、病院によって治療の内容や質、さらには治療成績(予後)が変ってくる可能性があるからです。

治療が上手くいくかどうかは、まずは病院選びにかかっているのです。

しかしながら、どうやって自分のがん治療に最適の病院を選ぶかは意外と難しく、悩ましい問題でもあります。

そこで、がん患者さんが病院を選ぶ際に参考になる3冊の本を紹介します。

がん治療の病院選びで悩んだときに参考になる本

1.身近な人ががんになったときに役立つ知識76(内野三菜子)

がん患者さんや家族から聞かれるさまざまな質問に対して、国立病院の放射線科医である内野三菜子先生がわかりやすく答えるQ&A形式の本です。がんの入門書として最適です。

弟2章の「後悔しない病院選び」の中で、「治療するなら、どの病院がいいの?」、「がん診療連携拠点病院はどこにあるの?」、「セカンドオピニオンって何?」といった基本的な質問に対する答えとして病院選びのコツを教えています。

内野先生は、一般的ながんであれば、「標準治療」が受けられる、「がん診療連携拠点病院」に指定された病院へ行くことをすすめています。

 

内容紹介より

知らないから不安になる!
病気の不安が解決する1冊です。

現役の国立病院の医師が、がんにまつわるさまざまな疑問にお答えします!

病院選び、手術、抗がん剤、放射線治療、治療費、がん保険、食事、生活、
仕事との両立、そして緩和ケアまで、がんで知りたいことすべて。自分が病気になたときにも使えます。
患者さんから、よく聞かれる質問にズバリお答えします! たとえば……
Q 治療するならがん専門病院がいいの?
Q 早く治療を開始したいのに検査ばかりで時間がかかるのはなぜ?
Q がんの治療費と、治療以外にかかるお金はどのくらい?
Q 健康食品やサプリメントとは、どうつきあえばいいの?
Q 治療と仕事との両立はできる?
Q 治療費が高額になったら、お金が戻ってくるってホント? ほか

主治医に直接聞けない悩みも、これで解決です

2.大学教授がガンになってわかったこと(山口仲美)

大腸がんと膵臓がんを発症して手術と抗がん剤治療を受けた経験を持つ大学教授(埼玉大学名誉教授)である山口仲美さんが、自らのがん治療体験をもとに、病院選びの方法について詳しく解説しています。

古典語から現代語までの日本語の歴史を研究されているだけあって、ユーモアを交えた文章はとても読みやすく、医師や看護師とのやりとりが臨場感あふれる体験記となっています。

山口さんは、「選んだ病院によって生死が分かれることがある」ことより、口コミやインターネットの情報を参考にして慎重に病院を選ぶことをすすめていますが、どちらの病院にしようか悩んだ際には「最終的には自分で決断すること」が患者の大事な心得であるとしています。

 

内容紹介より

一度目の大腸ガンは早期発見し手術もうまくいったのだが、四年後に膵臓ガンを発症。

現在抗ガン剤治療中の大学教授が、この二度のガン患者経験を踏まえて、病院を選ぶ時、ベッドが空かなくて入院できない時、セカンドオピニオンがほしい時、執刀医の実力を知りたい時、主治医と合わない時、抗ガン剤をやめたくなった時、いじわるな看護師に当たった時、どう考えどう振る舞うべきかをレクチャー。

「先生にお任せ」ではなく、自分で決断する「賢いガン患者」になるための手引き書。

3.37の病院・医師をまわり僕はがんを治した(福島正伸)

前にもオススメのがん闘病記として紹介しましたが、ビジネスコンサルタントで人材育成のリーダーとして有名な福島正伸さんによる本です。

中咽頭がんを告知された福島さんは、納得のいく治療法・主治医に出会うために37もの病院、医師をまわります。最終的には自分が信じる医師と出会い、自分の納得がいく治療を受けてがんを根治することができます。

もちろん経済的理由や体力の問題で、福島さんのようにたくさんの病院をまわることはできないかもしれません。ただ、がんの治療では、納得がいくまで自分にとって最良の病院・治療法を探し続けることが大切であるということが、福島さんからの最大のメッセージのような気がします。

 

内容紹介より

2013年秋、体調不良が続く中、喉に出来た大きな腫瘍ががんと分かった。著者はその途端、「ありがとうございます! 」と答えていた。

「どんな状況でも、できることは100万通りある。自分の命を諦めてはいけない。
医者が10人いれば10通りの処方を言う。たった1人の処方で落ち込むことはない。
助かる道は必ずある」

大病ほど情報が命を左右する。判断をするのは患者自身。37の病院・医師・医療関係者を訪ね歩き、自分に合った治療法に出合った著者。多くの人の支えのおかげで激痛に耐えられ、がんは消えた。

モチベーションマネジメントの第一人者・超人気カリスマコンサルタントが実践した、 陽子線治療・食事療法・運動・生活習慣・こころの保ち方すべて。役に立つことはもちろん、がんと闘う勇気が湧いてくる渾身の闘病記。

以上です。

医療者側からの解説本と、患者さん側からの体験記(闘病記)になっています。病院選びで悩んでおられる患者さんやご家族の方にはぜひ読んでいただきたい3冊です。

 


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  • この記事を書いた人

佐藤 典宏

医師(産業医科大学 第1外科 講師)、医学博士。消化器外科医として診療のかたわら癌の基礎的な研究もしています。 標準治療だけでなく、代替医療や最新のがん情報についてエビデンスをまじえて紹介します。がん患者さんやご家族のかたに少しでもお役に立てれば幸いです。

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