食欲不振のがん患者さんにおすすめ:タンパク質(必須アミノ酸)をしっかりとれる食べ物5つ
がん患者さんは、いろいろな症状や治療の副作用などで食欲がないことが多いと思います。特に抗がん剤治療中は、ほとんどの人が食欲不振におちいるため、食事のメニューに困ります。
このような場合、おかゆやめん類(うどん、そうめん)だけしか食べれないという方が多いですが、これではタンパク質が足りなくなります。
以前の記事でも紹介しましたが、食事からのタンパク質の摂取が減ると筋肉やせ・筋力低下(サルコペニア)や栄養失調(カヘキシア)の原因となり、治療が上手くいかなかったり、生存率の低下にもつながります。
そこで、食欲がないがん患者さんでも比較的食べやすく、しかも効率よくタンパク質がとれる食べ物を考えてみました。
アミノ酸スコアの高い食品を選ぶ
まず、タンパク質を効率よく摂取するためには、必須アミノ酸をバランスよく含んでいる食品を選ぶ必要があります。
ちなみに、「必須アミノ酸」とは、体内で合成できない9種類のアミノ酸(イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン)のことです。
食品中の必須アミノ酸の含有比率を数値化したのものがアミノ酸スコアで、これが高いほど良質のタンパク質といえます。
以下に、アミノ酸スコアが100の食品のおもなリストをあげます。
食品 | アミノ酸スコア |
---|---|
鶏肉・鶏レバー | 100 |
豚肉 | 100 |
卵(鶏卵) | 100 |
牛乳 | 100 |
ヨーグルト | 100 |
魚類(あじ、いわし、かつお、さけ、ぶり等) | 100 |
大豆食品(豆腐・納豆・豆乳) | 100 |
できれば、一食のうち、これらの食品を必ず一品は摂取するように心がけましょう(例えば、朝食に牛乳を一杯加えるなど)。
食欲のないときにタンパク質が効率よくとれる食べ物5つ
上記のように、アミノ酸スコアが高い食品の代表は、やはり肉と魚です!ただ、食欲のないときには、ステーキや焼き魚も食べれないでしょう。
そこで、食欲のないがん患者さんでも比較的食べやすく、しかも良質のタンパク質が効率よくとれる食べ物を紹介します。
1.ヨーグルト
これが一番簡単で、手っ取り早くタンパク質を摂れる食品でしょう。また乳酸菌など善玉菌もとれ腸内環境を整えることができるため、一石二鳥です。
食欲のないときは、プレーンヨーグルトにオリゴ糖などをかけてシンプルに食べるのがよいでしょう。
2.茶碗むし
卵はアミノ酸スコア100のすぐれたタンパク質です。いろいろな料理に使いたいところですが、なかでも茶碗むしが食欲のないときにも食べやすいと思います。
具には、うどんや小さく切った鶏肉など好きな物をいれてください。
3.冷や奴(あるいは湯豆腐)
豆腐はタンパク質が豊富で、しかもあっさりしてますので食欲のないときでも食べやすい食品です。
あっさりと冷や奴や湯豆腐で食べるとよいでしょう。また、薬味としてショウガを添えたり、かつお節(これもアミノ酸スコア100)をかけて食べるとより効果的です。
4.牛乳(豆乳)ゼリー
食欲のないときでもゼリーなら食べれるという人が多いです。牛乳ゼリー(あるいは豆乳ゼリー)を作り置きしておき、冷蔵庫に準備しておくと便利です。
さっぱり牛乳ゼリーのレシピはこちら(クックパッドより)。
糖質が気になる方は、ココナッツオイルが入った「低糖質豆乳飲料」がありますので、こちらをゼリーにするのもよいでしょう↓
5.鶏のつみれ汁
鶏肉を焼いたり煮たりして食べることができればよいのですが、食欲のないときにはちょっと手がでないこともあります。そんなときは、つみれ汁にすると意外と食べることができます。
鶏肉のかわりにイワシ(アミノ酸スコア100)のつみれ汁でもいいでしょう。ショウガをつかって魚のくさみをとり、あっさりといただきましょう。
その他:健康補助食品
その他に、健康補助食品を使うという選択肢もあります。
こちらに、がん患者さんにおすすめの健康補助食品を紹介しています。
以上、食欲がないがん患者さんでも比較的食べやすく、タンパク質が効率よくとれる食品でした。
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