乳がんを予防するために最も効果的なフルーツと野菜は?最新の研究結果

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乳がんは、女性における罹患率1位のがんです。

2017年の部位別がん予測罹患数によると、乳がんは89,100人であり、女性における全てのがんのおよそ20%を占めています(がん研究振興財団「がんの統計 ’17」より)。

乳がんの発生や増殖には、女性ホルモンの「エストロゲン」が大きくかかわっていることが分かっています。つまり、エストロゲンにさらされている期間が長いと、乳がん発症のリスクが高くなるのです。

たとえば、初経年齢が早い人、閉経年齢が遅い人、妊娠・出産経験がない人、初産年齢がおそい人(高齢出産)、あるいは授乳歴がない人では、エストロゲンの分泌の機会が多くなるため、乳がんの発症リスクが高まります。

また、エストロゲンは閉経後に脂肪組織で合成されるため、閉経後の肥満もリスク要因となります。

さらに、生活習慣では、喫煙や飲酒に加え、食事パターンも乳がん発生の要因になることが指摘されています。

これまでの研究より、野菜やフルーツをたくさん食べる人では、乳がんのリスクが低いことが示されていました。

今回、海外から、乳がん発症とフルーツ・野菜の摂取との関係を調査した大規模な研究結果が報告されました。

この研究により、「乳がんのリスクを低下させるには、どのフルーツ・野菜が最もよいか?」についてもあきらかになりました。

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フルーツおよび野菜の摂取と乳がん発症率

Fruit and vegetable consumption and breast cancer incidence: Repeated measures over 30 years of follow-up. Int J Cancer. 2018 Jul 6. doi: 10.1002/ijc.31653. [Epub ahead of print]

本研究は、アメリカの女性看護師182,145人(研究開始時27~59歳)を対象として、食事におけるフルーツおよび野菜の摂取量をアンケートにて調査しました(Nurses’ Health Study)。

観察期間中(平均観察期間:23.7年)に、10,911人が乳がんを発症していました。

フルーツ、野菜の摂取量(全体の量および特定の摂取量)について、乳がん発症率との関係を解析しました。

さらに、乳がんのホルモン受容体および分子生物学的サブタイプとの関係も調べました。

結果を示します。

■ フルーツおよび野菜(とくに、アブラナ科と黄色/オレンジの野菜)のトータルの摂取量が多い人1日5.5サービング以上)では、少ない人(1日2.5サービング以下)に比べて乳がん発症リスクが有意に低下していました(11%の低下)

ちなみに、フルーツおよび野菜(サラダの場合)の1サービングの量を下図で示します。

フルーツ1サービング

サラダ1サービング

■ 野菜の全摂取量は、とくにエストロゲンレセプター(ER)陰性乳がんの発症率と関係していました(1日2サービング増により15%のリスク減)。
■ 分子生物学的サブタイプ(分類)では、全フルーツおよび野菜摂取量は、上皮増殖因子受容体2(HER2)陽性乳がん(22%のリスク減)と最も強く相関しており、以下、basal-like(15%減)、ルミナルA(6%減)とも相関していましたが、ルミナルBとは相関していませんでした。
■ 特定のフルーツでは、ブルーベリーストロベリーの摂取が、乳がん(ER陰性乳癌)のリスク低下と関係していました(下図)。

乳がんとフルーツ

■ 特定の野菜では、レタス、にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー、カリフラワーの摂取が、乳がん(ER陰性乳癌)のリスク低下と関係していました(下図)。

乳がんと野菜

以上の結果より、フルーツおよび野菜(とくにアブラナ科と黄色/オレンジ野菜)の摂取量増加は、乳がん(とくに悪性度の高いタイプの乳がん)の発症リスクを低下させることが示唆されました。

乳がんを予防する効果が期待されるフルーツ・野菜

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今回の研究結果から、フルーツでは、ブルーベリー、ストロベリー、野菜ではレタス、にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー、カリフラワーが、乳がんの予防効果が高い可能性があります。

これらのフルーツ・野菜には、強力な抗酸化作用・抗炎症作用をもつファイトケミカル(フィトケミカル)がたくさん含まれています。

たとえば、ブルーベリーにふくまれるアントシアニンには、がん予防および治療効果が報告されています。

また、ブロッコリーに含まれるスルフォラファンにも強力な抗がん作用が報告されています。

また、この他にも、野菜に含まれるファイトケミカルにはがんの予防・治療・再発防止効果が期待されます。

これらのフルーツと野菜を毎日しっかり摂って、乳がんを寄せ付けないからだを作りましょう!


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佐藤 典宏

医師、医学博士、メディカル・サプリメント・アドバイザー。 消化器外科医として診療のかたわら癌の基礎的な研究もしています。 ☞ くわしいプロフィールはこちら ☞ 標準治療、代替医療、最新のがん情報についてエビデンスをまじえて紹介します。がん患者さんやご家族のかたに少しでもお役に立てれば幸いです。☞ 当ブログが本になりました!「ガンとわかったら読む本」マキノ出版 ☞ 
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