進行がん患者におけるフコイダンの抗炎症効果:抗癌サプリメントとしてのエビデンス

LINEで送る
Pocket

db417c7f36943002b4c2003e5b6be6d1_s

炎症ががんの進行を促すことは、多くの研究から明らかとなっています。実際に、炎症のマーカーが高いがん患者さんでは余命(生存期間)が短いという報告もあります。一方で、炎症を抑える薬剤、食べ物、あるいはサプリメントには癌の発生や進行を抑える効果が期待できます。

フコイダンは昆布やワカメなど海藻類のヌメリ成分で、抗癌サプリメントとして多くのがん患者さんが摂取しています。

試験管レベルや動物実験では、フコイダンはがん細胞をアポトーシスに導き、がんの増殖を抑制することが証明されています。

しかし、実際の人におけるフコイダンの臨床試験はほとんどなく、その抗がん効果やそのメカニズムについてはまだ不明な点が多いのが現状です。

今回、日本における前向き臨床試験により、フコイダンが実際の進行がん患者において炎症を抑える効果をもつことが初めて示されました。

スポンサーリンク

進行がん患者におけるフコイダンの炎症と生活の質(QOL)への効果

An Exploratory Study on the Anti-inflammatory Effects of Fucoidan in Relation to Quality of Life in Advanced Cancer Patients. Integr Cancer Ther. 2017 Feb 1:1534735417692097. doi: 10.1177/1534735417692097. [Epub ahead of print]

本試験では、20人(平均年齢59歳)の転移を認める進行がん患者を対象としました。がんの種類は、肺がん、大腸がん、肝臓がん、膵臓がん、胃がん、肉腫、子宮がん、乳がん、前立腺がん、および頭頸部がんでした。10人に手術、18人に抗がん剤、4人に放射線治療が行われていました。

フコイダンはモズクから抽出したのものを用い、1日400 mL (10 mg/mL)を4週間摂取しました。

主要エンドポイント(一番の評価項目)は、C-リアクティブ・プロテイン(CRP)および炎症性サイトカイン(インターロイキン(IL)-1β、IL-6、TNF-α)の変化としました。

二次エンドポイント(その他の評価項目)は、QOL(生活の質)スコア全生存としました。

結果を示します。

■ 主な炎症性サイトカインであるIL-1β、IL-6、およびTNF-αはフコイダン摂取2週間後に有意に低下していました。
■ 試験期間を通じ、倦怠感を含むQOLスコアには変化がみられませんでした。
■ 単変量および多変量解析では、「フコイダンによるIL-1βの低下」最も全生存(予後)と相関する因子でした。すなわち、フコイダン摂取2週間後にIL-1βが低下した患者の生存期間(中央値13.0ヶ月)は、低下を認めなかった患者の生存期間(中央値5.0ヶ月)よりも有意に延長していました(P = 0.02)(下図)
フコイダンによるIL-1b低下と予後

つまり、フコイダンによってQOLが維持され、また一部の患者さんでは炎症を抑えることが明らかとなりました。また、フコイダンによる炎症の抑制(IL-1βの低下)は、予後良好のサインであることがわかりました。

本試験は、フコイダンが進行がん患者の炎症を抑えることを示した初めての臨床試験であり、フコイダンの抗がん効果のあらたなエビデンスとして重要であると考えられます。

いずれにせよ、本試験では症例数が少ないことや、様々ながんの患者さんが含まれていること、またランダム化比較試験ではないことなど、限界点もあげられます。今後、さらに大規模な臨床試験が望まれます。

がんに対するフコイダンの効果まとめ

これまでに明らかとなっているフコイダンのがんに対する効果をまとめます。

1.がん細胞に対する増殖抑制、アポトーシス誘導作用
2.血管新生阻害作用
3.免疫賦活作用(免疫力を高める作用)
4.抗がん剤の効果を高める作用(人での臨床試験)
5.抗がん剤の副作用(疲労感など)を軽減する効果(人での臨床試験)
6.炎症を抑える効果(今回の臨床試験)

このようにフコイダンは様々なメカニズムを介してがんを抑制することが明らかとなってきました(フコイダンの効果についてはこちらの記事もどうぞ↓)。

がん患者さんにとって是非とりたい理想的なサプリメントといえます。

フコイダンを摂取するには?

6795c01a44a32fe62230173822a90759_s

フコイダンは海藻のヌメリ成分であり、コンブ、ワカメ(メカブ)、モズクなどに含まれています。

なかでも北海道産のがごめ昆布や沖縄のオキナワモズクに多く含まれています。

海藻サラダ、味噌汁、もずく酢、メカブなどで摂取しましょう!

また、フコイダンは多くのがん患者さんがサプリメントとして摂取しています。ただ、フコイダンのサプリメントを選ぶ時は、他の素材と複合配合されているものも多いので、商品の重さではなくフコイダンの含有量を確認しましょう。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 


応援よろしくおねがいします!

いつも応援ありがとうございます。 更新のはげみになりますので、「読んでよかった」と思われたら クリックをお願いします_(._.)_!  

↓ ↓ ↓  ↓ ↓ ↓  

にほんブログ村 病気ブログ がん情報(患者以外)へ 

LINEで送る
Pocket

あなたへのおすすめ記事
あなたへのおすすめ記事
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク