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医師が推薦!がん患者さんが治療のために是非とりたいオイル(油)4種

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以前は、健康のためには油(オイル)は控えめにしましょう!というのが一般的でした。

しかし最近、オイルの重要性が見直されてきました。ある種のオイルは病気の予防、健康維持、あるいはダイエットにいいことが分かり、積極的に摂取することがすすめられています。

また最近ではがんの予防効果や抗がん作用のあるオイルも報告されており、実際にがんの食事療法に使われています

今回、がん患者さんが治療のために是非とりたいオイルを紹介します。

食用油(オイル)の分類

一般的に、食用油(オイル)は飽和脂肪酸不飽和脂肪酸に大別されます(下図)。

このうち、飽和脂肪酸にはラード、バター、ココナッツオイル、パーム油などが含まれます。

不飽和脂肪酸には、体内でつくることのできる一価不飽和脂肪酸と、体内でつくることのできない多価不飽和脂肪酸に分かれます。

一価不飽和脂肪酸には、オメガ9脂肪酸が含まれ、多価不飽和脂肪酸にはオメガ3脂肪酸オメガ6脂肪酸が含まれます。

脂肪酸分類

食用油とがんとの関係については、多くの疫学研究の結果が報告されています。

たとえば、オリーブオイル(オメガ9不飽和脂肪酸)をたくさん摂取する地中海食は、がんの予防や治療・再発防止に効果があることが証明されています。

卵巣がん患者を対象とした研究によると、多価不飽和脂肪酸を最も多く摂取していたグループは、最も少なく摂取していたグループに比べて死亡リスクが24%低下していたとのことです。

ちなみに、多価不飽和脂肪酸とは、オメガ3脂肪酸(魚油、アマニ油、エゴマ油など)やオメガ6脂肪酸(サラダ油、コーン油など)のことです。

このうち、とくにEPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸には、がんの予防効果やがん患者の生存期間を延長させる効果が報告されています。

一方で、オメガ6脂肪酸の過剰摂取はがんの発症と関係していると報告されています。

今回、これらの多くの研究結果に基づき、とくにがん患者さんに摂ってもらいたいオイルを4種類、紹介します。

1.EPA(エイコサペンタエン酸)/フィッシュオイル

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EPA(エイコサペンタエン酸)は必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸)の一種で、魚油(フィッシュオイル)に多く含まれています。

EPAには強い抗炎症作用があり、心筋梗塞や虚血性心疾患、動脈硬化、脳梗塞、脳卒中、血栓症高脂血症などの予防や改善に役立つことが明らかになっています。

また、EPAには、がん予防効果、抗がん作用があることがわかっています

細胞や動物実験のレベルでは、EPAはがんの発生や増殖・転移を抑えることが多くの研究で報告されています。

実際にEPAを多く含む青魚を食べている人はがんになりにくいという研究結果や、前立腺がんのリスク低下も報告されております。

また、実際のランダム化比較試験において、EPAの投与は、大腸がん肝転移の患者さんの生存期間を延長することが示されています↓

このようにEPAには強い抗炎症作用があり、臨床試験をふくむ多くの研究においてがんに対する予防・治療効果が確認されています。

おすすめのEPA

EPAは、特に青魚に多く含まれる脂肪酸ですが、体内では作られにくく毎日の食事やサプリメント等でしっかりと摂り入れることが大切です。ただ、サプリメントによってEPA量のばらつきがあるので注意が必要です。

数あるEPAのサプリメントのなかでも、ダントツのEPA含有量1位(1,041mgを誇るのは DSさらさら です。

メタボリックシンドロームを初めてTVで紹介した、生活習慣病の第一人者の岡部 正(おかべ ただし)医師が開発したサプリメントです。

抗酸化作用のある成分トランスレスベラトロールアスタキサンチンを加えており、EPAの酸化しやすいという弱点をカバーしています。

厚生労働省が推奨する1日のオメガ3脂肪酸量(1,000mg以上)を超えてますので、このサプリメントだけでEPAは十分といえます

DSさらさら

 

2.ココナッツオイル(MCTオイル)

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ココナッツオイルは中鎖脂肪酸に分類されます。

この中鎖脂肪酸は、長鎖脂肪酸と比べると分子の長さが短いため、より早く消化吸収され、肝臓へ運ばれてケトン体へと変換されます。

このケトン体は、ブドウ糖と同様、からだの重要なエネルギー源となります。つまり、ココナッツオイルはすぐにエネルギーへと変換される油なのです。

したがって、とくに糖質制限ケトン体ダイエットブドウ糖を制限しているがん患者さんは積極的にとる必要があります

糖質制限食については、「すべてのがん患者さんへ!楽しくゆるい糖質制限食のすすめ」をどうぞ。

さらに、ココナッツオイルには抗がん剤など治療にともなう副作用を軽減する作用があることがわかっています。

抗がん剤の治療をうけている乳がん患者さん60名を、バージンココナッツオイル(10 mlを1日2回)を摂取するグループ(30名)とサプリメントを摂取しないコントロールのグループ(30名)にランダムに分け、アンケート調査にて生活の質について比較しました。
その結果、ココナッツオイルを摂取したグループでは、疲労感、息切れ、睡眠障害、食欲低下などの抗がん剤による副作用が改善され、全体的に生活の質が有意に向上したとのことです

つまり、ココナッツオイルは抗がん剤治療による副作用を軽くしがん患者の生活の質を高めると結論づけています。

炭水化物、コレステロール、トランス脂肪酸、食品添加物が一切ふくまれていない、おすすめのエキストラヴァージンココナッツオイルはこちらです ↓ ↓ ↓

ココナッツオイル

またココナッツオイルから精製されるMCTオイルは、100%の中鎖脂肪酸で、体内でより早くケトン体を産生することができます

MCTオイルは、こちらをおすすめします↓

仙台勝山館MCTオイル360g

わたしも毎朝コーヒーにスプーン1杯を入れて飲んでます!

ココナッツオイル入りコーヒー

3.亜麻仁油(アマニオイル)

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亜麻仁油(アマニオイル)も体内でつくることのできない多価不飽和脂肪酸(必須脂肪酸)の一種で、オメガ3脂肪酸であるα(アルファ)リノレン酸を豊富に含んでいるのが特徴です。

アマニオイルは健康にとてもよいことが知られています(くわしくは、こちらのニップンのアマニのページをご覧ください)。

さらに、アマニオイルに含まれるα-リノレン酸にはがんを抑制する作用があることがわかっています。

また、亜麻仁油にはポリフェノールの一種であるリグナンが含まれています。このリグナンには強力な抗酸化作用があり、がんの予防や治療にも効果があると考えらています

実際に、ある動物実験によると、アマニオイルが乳がん細胞のトラスツズマブ(ハーセプチン)の増殖抑制効果を高めることが示されています(関連記事:亜麻仁油(アマニオイル)がHER2陽性乳がん細胞に対するハーセプチンの抗腫瘍効果を強化

また、有名ながんの食事療法「ゲルソン療法」では、亜麻仁油を摂ることが推奨されています

最近では、スーパーの食用油売り場でアマニオイルが入手できるようになりました。また、もちろんアマゾンなどのネットでも購入可能です↓

アマニ油186g【3本セット】ニップン

ちなみにこちらのニップンのアマニ油は、非遺伝子組み換えアマニ原料を使用し、残留農薬検査に合格し、さらに製品におけるアマニ由来の有効成分が一定基準以上あることを満たしており、「日本アマニ協会認定商品」です。

私は、このアマニオイルをドレッシングとともにサラダにかけて食べています。開封したら酸化しやすいそうなので、できるだけ早く使い切るようにしましょう!

4.オリーブオイル

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かの有名な「地中海食」の中心が、オメガ9脂肪酸であるオリーブオイルです。

多くの疫学研究により、オリーブオイルを多く摂取する人では、がんを含めたさまざまな疾患による死亡率が低下することが証明されています。

またオリーブオイルは、乳がんの再発を防ぐ食品としても推奨されています!

オリーブオイルにはがんの予防効果があることは古くから知られていましたが、最近ではエキストラバージンオイルから抽出された「オレオカンタール」という成分が、がん細胞だけを選択的に細胞死に導くという報告があり、その抗がん効果についても注目されています。

オリーブオイルの中でも、強い抗がん作用を発揮するのはエクストラバージンオリーブオイルですので、毎日の食卓にとりいれたいですね!

おすすめのオリーブオイルがこちらです↓

トザバラス 飲む オリーブオイル エキストラバージン 酸度 0.2% ギリシャ産 250ml

こちらもサラダなどの料理に直接かけて食べてますが、とても美味しいです。

 

まとめ

がん患者さんにとってほしいオイルは、

1.EPA(フィッシュオイル)

2.ココナッツオイルまたはMCTオイル

3.亜麻仁(アマニ)オイル

4.オリーブオイル

でした。

以上、4つのオイルをサプリメントとして、あるいは料理に使うなどして毎日の生活に上手に取り入れてみましょう!

 


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  • この記事を書いた人

佐藤 典宏

医師(産業医科大学 第1外科 講師)、医学博士。消化器外科医として診療のかたわら癌の基礎的な研究もしています。 標準治療だけでなく、代替医療や最新のがん情報についてエビデンスをまじえて紹介します。がん患者さんやご家族のかたに少しでもお役に立てれば幸いです。

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