フコイダンが乳癌に効く5つのメカニズムとは?抗がんサプリメントとしての可能性

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フコイダンは、昆布やワカメ、モズク、メカブなどの褐藻類に多く含まれる硫酸基をもつ多糖類のことです。

多くの研究から、フコイダンには抗がん作用があることがわかり、がん患者さんに最も人気のあるサプリメントの1つとなっています。

また、人での臨床試験におけるフコイダンの効果についてのエビデンス(医学的根拠)も徐々に出てきました。

フコイダンは様々ながんに対して抗がん作用を発揮しますが、とくに乳がんに対する研究結果が数多く報告されています

今回、フコイダンが乳がんを抑制する効果の背景にあるメカニズムについてまとめ、抗がんサプリメントとしての可能性を評価します。

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乳がんに対するフコイダンの抗がん作用のメカニズム5つ

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1.アポトーシス(細胞死)によるがん増殖抑制

多くの報告により、フコイダンは乳がん細胞をアポトーシス(プログラムされた細胞死)に誘導し、増殖を抑制することが報告されています。

Caspase-dependent and caspase-independent induction of apoptosis in breast cancer by fucoidan via the PI3K/AKT/GSK3β pathway in vivo and in vitro. Biomed Pharmacother. 2017 Aug 11;94:898-908. doi: 10.1016/j.biopha.2017.08.013. [Epub ahead of print]

この研究では、フコイダンががんの増殖や生存に関与しているPI3K/AKT/GSK3βシグナル経路を阻害することによって乳がん細胞をアポトーシスに誘導すると報告されています。

動物実験においても、フコイダンが乳がんの成長を阻害したと報告しています(下図)。

フコイダン乳癌ラットモデル

2.エストロゲンレセプター活性化の阻害

 乳がんのおよそ7割はホルモン依存性で、エストロゲンという女性ホルモンの影響で増殖します。つまりエストロゲンレセプター(ER)が陽性の場合、エストロゲンがレセプター(受容体)に結合して活性化されるによって、がんの増殖が促進されます。

フコイダンは、このエストロゲンレセプターの活性化を阻害することが示されています。

A Fucus vesiculosus extract inhibits estrogen receptor activation and induces cell death in female cancer cell lines. BMC Complement Altern Med. 2016 May 28;16:151. doi: 10.1186/s12906-016-1129-6.

この研究では、エストロゲンレセプター陽性の乳がん細胞に、エストロゲンとフコイダンを同時に加えたところ、エストロゲンだけを加えた場合に比べ、エストロゲンレセプターの活性を50%以上も低下させたと報告されています。

つまり、フコイダンはレセプターの活性化を阻害することで、ホルモン依存性の乳がんの増殖を抑制することが示唆されました。

3.血管新生の阻害作用

がんが細胞からかたまりとして大きく成長するためには、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)などの物質を分泌し、新しく血管をつくる必要があります。これを血管新生(アンジオジェネシス)といいます。

フコイダンは、乳がん細胞によって誘発されるこの血管新生を抑えることが報告されています。

Anticancer properties and mechanisms of fucoidan on mouse breast cancer in vitro and in vivo. PLoS One. 2012;7(8):e43483. doi: 10.1371/journal.pone.0043483. Epub 2012 Aug 20.

この実験では、フコイダンはマウスに移植した乳がんの腫瘍内の血管数および血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の発現を有意に低下させ、腫瘍の増殖を抑制することを示しています。

さらに、フコイダンは血管新生を阻害することにより、乳がんの肺転移を抑制したと報告されています(下図)。

フコイダン乳癌マウス肺転移

4.上皮間葉転換(epithelial-mesenchymal transition, EMT)の阻害

上皮間葉転換(以下EMT)とは、上皮系細胞が移動や浸潤(まわりに入り込む)能力をもつ間葉系細胞に転換する変化のことです。

このEMTがおこるとがんの悪性度が高まり、浸潤や転移をおこしやすくなります

Fucoidan induces changes in the epithelial to mesenchymal transition and decreases metastasis by enhancing ubiquitin-dependent TGFβ receptor degradation in breast cancer. Carcinogenesis. 2013 Apr;34(4):874-84. doi: 10.1093/carcin/bgs396. Epub 2012 Dec 28. 

この研究では、フコイダンはTGFβ(がんを促進する増殖因子の1つ)によって引き起こされる乳がん細胞のEMTを阻害し、マウスにおける乳がんの転移をおさえることを報告しています。

5.マイクロRNAの制御によるがん関連遺伝子の発現調節

最後に、フコイダンは乳がんのマイクロRNAを制御することで、がんに関わる遺伝子発現を変化させることが報告されています。

マイクロRNAとは、21~25塩基程度の短い一本鎖RNAで、標的となる遺伝子の発現を調節する役割を持っています。

Brown Seaweed Fucoidan Inhibits Cancer Progression by Dual Regulation of mir-29c/ADAM12 and miR-17-5p/PTEN Axes in Human Breast Cancer Cells. Cancer. 2016 Dec 9;7(15):2408-2419. eCollection 2016. 

この論文によると、フコイダンは乳がん細胞におけるマイクロRNAのmiR-29c(標的遺伝子はADAM12)を上昇させ、一方でmiR-17-5p(標的遺伝子はPTEN)を低下させることで、結果的にADAM12(がんを進行させる遺伝子)の発現を低下させ、PTEN(がんを抑制する遺伝子)の発現を上昇させたとのことです。

このマイクロRNAの制御によって、フコイダンはがんの増殖を阻害していると結論づけています。

乳がん患者におけるフコイダンの安全性・有効性は?

さて、気になるのが実際の乳がん患者さんにおけるフコイダンの安全性と有効性でしょう。

調べてみると、実際にホルモン治療中の乳がん患者にフコイダンを投与した臨床研究がありました。

The Effect of Undaria pinnatifida Fucoidan on the Pharmacokinetics of Letrozole and Tamoxifen in Patients With Breast Cancer. Integr Cancer Ther. 2016 Dec 1:1534735416684014. doi: 10.1177/1534735416684014. [Epub ahead of print]

この研究は、タモキシフェン(ノルバデックス、タスオミン)あるいはレトロゾール(フェマーラ)にて治療中の乳がん患者に、フコイダン(1000 mg/日)を3週間摂取してもらい、その安全性を調べたものです。

その結果、フコイダンの内服による副作用はなく、またタモキシフェンやレトロゾールの血中濃度の増加などもみられませんでした。

したがって、フコイダンはホルモン療法中の乳がん患者に安全に投与可能であるとしています。

残念ながら、乳がんに対する治療効果を評価した臨床試験は今のところ報告されていません。

まとめ

まとめると、フコイダンは、

●アポトーシスを誘導

●エストロゲンレセプターの活性阻害

●血管新生の阻害

●上皮間葉転換(EMT)の阻害

●マイクロRNAの制御

といった、多くのメカニズムにより乳がんに対する抗がん作用を発揮することが明らかとなっています。

乳がんの治療をサポートするサプリメントとして期待がもてます!

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