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「ガンとわかったら読む本」が出版されました!

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ガンとわかったら読む本

2018年6月16日、私のはじめての著書「ガンとわかったら読む本 (専門医が教えるガン克服の21カ条)」が出版されました。

皆様のご支援のおかげです。本当にありがとうございます。

本書は、がんと告知されたすべての患者さんとご家族に、「がんを克服するために知っておくべきこと、やるべきこと」を伝えたいという思いで書きました。

国内外の医学的根拠(エビデンス)と、わたしの20年以上にわたるがんの臨床経験にもとづいた「ガンとわかったら読む本 (専門医が教えるガン克服の21カ条)」を紹介します。

本書の内容

まず最初にお断わりしておきますが、この本は、

●ガンが確実に治る治療法

●末期ガンが消える食事療法・サプリメント

●遺伝子治療・先進医療など(まだ臨床で使えない、あるいは保険適用外の)夢のガン治療

●ガンの放置、治療放棄

を紹介したり、すすめたりするものではありません。

このような情報は、ときにガン患者さんにとって心地よくきこえるかもしれません。

現に、私の担当患者さんにも、標準治療を否定し、本で紹介されていた民間療法を選択した方がいます。

わたしは、患者さん自身がよく考え、納得して決めたことであれば、それでよいと思っています。

ただ、このようなエビデンスのない治療法や食事療法、あるいは放置することを選択し、経過が思わしくなかった場合、多くの患者さんは後悔することになります。

では、どうすればいいのでしょうか?

ガイドラインにのっているエビデンス(医学的根拠)のある標準治療を選択すれば、それでいいのでしょうか?

私は、それだけでは足りないと思っています。

ガンを克服し、幸せな未来を勝ち取るためには、「医師の言うがままに治療を受けていればよい」という依存型の医療から脱却する必要があるのです。

そのためには、患者さん自身が「やるべきこと・できること」を見つけ、日々の暮らしで取り組むことが大切です。

この本は、ガンと告知されてから治療法を決定し、手術、あるいは抗がん剤治療を受け、その後の経過観察の期間をふくめて「患者さん自身が何をすべきか?」について、全部で21ヶ条としてまとめたものです

本書の目次

本書の目次を紹介します。

第1章 告知されたときに知っておくべき7つのこと

(1)「ガン=死」の認識を改める

・誤ったイメージが植えつけられてきた

・ガンになっても6割の人は治る

・2週間を目安に気持ちを立て直す

(2)病院選びを間違えない 

・意識すべき3つのポイント

・病院の信頼性はここを見て判断しよう

・自宅からの距離はやっぱり重要

・病院スタッフの印象もチェックしておく

・最終的に自分で決断すること

(3)主治医の専門性と治療方針をチェックする

・信頼できる主治医の探し方 

・主治医との相性はどう確認するか? 

・主治医に必ず確認すべき10項目 

・治療法をその場で決めてはいけない 

・ネットで情報を集める際の注意点 

・他の患者やサバイバーから情報を得る 

(4)ガイドラインが正しいとは限らない

・三大治療のメリットとデメリット

・ガイドラインに沿った治療法が示される

・ガイドラインが絶対ではない理由とは?

・ガイドラインに従うべきか熟慮を要するケース

・外科医は手術、内科医は抗ガン剤を好みやすい

(5)「先生にすべてお任せ」ではダメ 

・セカンドオピニオンを取るべきか? 

・申し出るタイミングと別の病院の選び方 

・セカンドオピニオンにはデメリットもある 

(6)非標準治療を過信するのはハイリスク 

・標準治療か、非標準治療か

・代替医療だけに頼ると死亡率が高まる 

・治療の主体はあくまでも自分自身 

(7)余命は聞くな 

・「余命3カ月=あと3カ月の命」ではない

・ステージ4から克服する人は意外と多い 

・【参考資料】信頼できるガンの本とウェブサイト  

第2章 手術前にしておくべき7つのこと

(1)手術ができることにまず感謝する 

・麻酔や手術に耐えられるのは喜ばしいこと

・必要以上に怖がらなくていい

・手術に向けていかに準備できるかが重要

(2)手術日まで安静にするな

・ガンに安静はむしろ弊害 

・術後の感染症や合併症を防ぐ「プレ・リハビリ」

・手術前からスクワットを始めよう

(3)タンパク質を意識的に摂取する 

・術前の玄米菜食やゲルソン療法はNG 

・食欲がなくてもタンパク質がとれるレシピ 

・プロバイオティクスで腸内環境を整える

(4)体をしっかりとデータ管理する 

・栄養状態の指標「PNI」とは? 

・PNIの値が低い人ほど予後が悪くなる 

・持病の対策・コントロールも忘れずに 

(5)忘れてはいけない口腔ケア 

・口腔内の細菌が術後の合併症を招く 

・2週間の禁煙でも合併症は減らせる 

(6)ガン治療の大敵「サルコペニア」に注意 

・死亡率が2~3倍に高まる 

・サルコペニアが疑われるサインとは? 

・サルコペニアを防ぎ改善する方法 

(7)完治の具体的なイメージを描く 

・ガンが根治した未来の自分を思い浮かべる 

・アファメーションの勧め 

・手術前にやるべき10カ条 

第3章 手術後に心がけるべき7つのこと

(1)手術翌日から離床を目指せ 

・術後も安静にしていてはいけない 

・1日でも早く退院することを目標に 

・ガンの再発を防ぐ生活習慣とは? 

・早期の社会復帰が治療の効果を上げる 

(2)抗ガン剤と上手につきあう 

・「抗ガン剤=毒」のイメージはどこから来たか? 

・大きく変貌する近年の抗ガン剤治療 

・新しい抗ガン剤「分子標的治療薬」 

(3)気づきの重要性に気づく 

・ガンの否定的な側面にとらわれない方法とは? 

・ガンになってよかったことリスト 

・自分の役割を放棄しない 

・ガンになった原因をもう1度考えてみる 

(4)免疫力を自分で高める 

・ガン細胞と闘う免疫のメカニズム 

・ストレスを減らす7つの方法 

(5)ガンを再発させない食事 

・手術後は糖質を減らして野菜を増やす 

・「ゆるい糖質制限食」がお勧め 

・ケトン食はガンに効くのか? 

・抗ガン作用の強い野菜ベスト10 

・夜間の絶食時間を13時間以上保つ 

(6)不当に高いサプリメントには手を出すな 

・怪しい「ガンビジネス」に注意しよう 

・ガンの治療効果を高める4つのサプリメント 

・筋肉を維持・増強に役立つサプリも活用 

(7)もし再発してもあきらめない 

・「ガン再発=死が近い」の認識を改める 

・再発ガンにも対応可能な治療が増えた 

・治療が効かなかったガンを叩く夢の薬 

・ガンは個別化医療の時代へ 

・今までの努力には意味と意義がある 

伝えたかったこと

「ガンの治療で、自分でできることなんてあるの?」

「結局はいい病院といい医者でしょ?」

「医者にまかせておけばいいのでは?」

「自分が何かしたって、がん治療の結果が変わるとは思えない・・・」

こういった考え方や意見もあると思います。

確かに、ガンの治療では、いい病院、いい医師、いい治療法を選び取ることが大切です。もちろん、それだけで治る人もいるでしょう。

しかし、その治療法を最大限に生かすために、患者さん自身が知っておくべきこと・やるべきことがあるのです。

本書で伝えたかった最大のメッセージは、「がんを克服するために患者さん自身でできることがある」ということです。

あなた自身の心構えや努力で、がん治療の結果はきっと変わってきます

どんな人に読んでもらいたいか?

がんと診断されたすべての人(およびその家族)を対象に書きましたが、とくに以下のような方々にお読みいただきたいと思います。

■ がんの告知を受けて落ち込んでいる人

■ がんの治療法の選択で悩んでいる人

■ セカンドオピニオンを考えている人

■ がんの手術を控えた人

■ がんの手術を受けた人

■ 抗がん剤治療中の人

 がんの経過観察中の人(再発・転移を防ぎたい人)

■ がんが再発した人

■ がんに効く食事法やサプリメントを探している人

このような方々に、きっと参考になると思います。

まとめ

「ガンとわかったら読む本」で伝えたいことは以下のことです。

ガンの治療法は、あなた自身で勇気を持って選んでください。
そして、どんな時でも希望を持って前にすすみましょう。
また、病院や医師、あるいは最新の治療法に依存するのではなく、自分自身で治すという気持ち・姿勢が大切です。

最後に、「あとがき」から一部を抜粋して紹介します。

 希望を持つこと。よくなると信じること。

 それは、人を癒す、あるいは自分を癒すという医療の原点なのではないかと考えるようになりました。

 もちろん、医療従事者として、最新の医学的な知見と、これまでの臨床経験で得た知恵の限りを尽くして、やれるだけの治療を行うのです。

 しかし、それだけでは足りないのではないか。

 治るためには、よりよき未来を選び取るためには、医師も(そして患者さんも)、希望を持って前向きに取り組むことが、もっともっと必要なのではないか。

 そうした思いが、本書を書かせたといってもいいでしょう。

 どんなときも希望を持てるように。

 きっとよくなると信じられるように。

 元気が奮い立つように。

 そのために役に立つ情報を、できるだけ読みやすくまとめたつもりです。

「勇気・希望そして自分自身で治すという気持ち」

これが、本書で伝えたかった最大のメッセージです。

ひとりでも多くのかたに手にとっていただければ幸いです。


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  • この記事を書いた人

佐藤 典宏

医師(産業医科大学 第1外科 講師)、医学博士。消化器外科医として診療のかたわら癌の基礎的な研究もしています。 標準治療だけでなく、代替医療や最新のがん情報についてエビデンスをまじえて紹介します。がん患者さんやご家族のかたに少しでもお役に立てれば幸いです。

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