スピルリナは、今から30億年以上も昔に地球上に誕生した「
主にアフリカや中南米の熱帯地方の塩水湖に生息しており、古来より貴重な栄養源として食用に用いられていましたが、現在では大量培養に成功し、食品化されています。
スピルリナはユーグレナ(ミドリムシ)と同様に70種類以上の豊富な栄養素を含んでおり、「スーパーフードの王様」とも呼ばれています。とくにタンパク質(アミノ酸)を約60%含み、ビタミン、ミネラル、脂肪酸、多糖類(食物繊維)、クロロフィルなどが含まれています。中でもカロテノイド系色素のβ-カロテンを多く含み、その抗酸化作用が注目されています。
またスピルリナの特有成分として、フィコシアニンという青色色素が含まれており、抗酸化作用による活性酸素の除去、免疫力を高める効果、および抗炎症作用があることが分かっています。
さらに、フィコシアニンにはがん予防効果や抗がん作用があることも報告されています。
今回、スピルリナの成分フィコシアニンのがんに対する効果を調べてみました。
スピルリナ(フィコシアニン)の抗がん作用についての研究報告
英語医学論文を中心とした文献データーベースであるPubMed(パブメド)に、phycocyanin(フィコシアニン)とcancer(がん)のキーワードを入力すると、およそ60本の文献がヒットしました。
このうち、フィコシアニンのがんに対する効果を調べたいくつかの論文(細胞および動物実験レベルでの研究)をピックアップして紹介します。
膵臓がんに対するフィコシアニンの抗腫瘍効果:アポトーシスとオートファジーの役割
Phycocyanin Inhibits Tumorigenic Potential of Pancreatic Cancer Cells: Role of Apoptosis and Autophagy. Sci Rep. 2016 Oct 3;6:34564. doi: 10.1038/srep34564.
この研究では、膵臓がんに対するフィコシアニンの抗腫瘍効果を、試験管および動物実験にて詳細に調べています。
まず培養している膵臓がん細胞(PANC-1)に対してフィコシアニンを投与したところ、細胞周期停止、アポトーシス導入、およびオートファジーによる細胞死を誘導することによって抗腫瘍効果を発揮することが分かりました。
また、フィコシアニンの抗腫瘍効果には、がんの増殖や進行に重要な役割を果たしているMAPK(マップキナーゼ)、PI3K/Akt/mTOR、およびNF-κBの経路の抑制が関与していました。
さらに、膵臓がん細胞を移植したマウスにフィコシアニンを単独で経口投与したところ、腫瘍の増殖を有意に抑制しました(下図)。
Sci Rep. 2016 Oct 3;6:34564より引用(一部改変)
肺がんに対するフィコシアニンの抗腫瘍効果(ラット移植モデル)
次に、肺がん細胞に対するフィコシアニンの効果を調べた研究です。
Study of the Effects of Betaine and/or C-Phycocyanin on the Growth of Lung Cancer A549 Cells In Vitro and In Vivo. J Oncol. 2016;2016:8162952. doi: 10.1155/2016/8162952. Epub 2016 Aug 22.
肺がん細胞(A549)をラットに移植した動物実験モデルにおいて、フィコシアニン単独の経口投与は、腫瘍の増殖を完全に抑制することが分かりました(下図のオレンジ矢印がフィコシアニン投与グループ)。
J Oncol. 2016;2016:8162952. doi: 10.1155/2016/8162952.より引用(一部改変)
トリプルネガティブ乳がんに対するフィコシアニンの抗がん効果とその分子メカニズム
この研究では、おもにトリプルネガティブ乳がん細胞(MDA-MB-231)に対するフィコシアニンの抗がん効果と、その分子メカニズムについて調べています。
Molecular mechanism of anti-cancer activity of phycocyanin in triple-negative breast cancer cells. BMC Cancer. 2015 Oct 23;15:768. doi: 10.1186/s12885-015-1784-x.
まず、フィコシアニンは、トリプルネガティブ乳がんを含む様々な培養乳がん細胞の増殖を抑制することが分かりました。
特に、他のタイプの乳がん細胞と比較して、トリプルネガティブ乳がん細胞(MDA-MB-231)が最も感受性が高い(フィコシアニンの増殖抑制効果が高い)という結果でした。
また、このフィコシアニンの抗がん効果は、がん細胞のアポトーシスと関連していました。また、COX-2およびプロスタグランディンE2(炎症のマーカー)の減少を伴っており、フィコシアニンが炎症を抑えることが示唆されました。
さらに、フィコシアニンはトリプルネガティブ乳がん細胞の遊走能(運動)を阻害する効果と、血管新生(がんの成長に必要な血管をつくらせる作用)を阻害する効果を持つことが示されました。
以上の結果より、スピルリナの成分であるフィコシアニンは、細胞実験および動物実験のレベルでは、膵臓がん、肺がん、トリプルネガティブ乳がん細胞をはじめ、多くのがんに対して抗腫瘍効果を示すことが報告されています。
この他にも、「スピルリナがラットの乳がんや肝臓がんの発症を抑制した」とする報告や、「マウスにスピルリナの抽出液を飲ませたところ、抗がん作用を持つナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性が高まった」とする報告もありました。
しかし、今回調査した限りでは、まだ人における臨床試験などの報告はありませんでした。
今後のさらなる研究に期待したいと思います。
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